1,800円以上の注文で送料無料

日本を決定した百年 の商品レビュー

4

7件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/07/14

山形の旅館に置いてあった、しょうゆ色に焼けた単行本を読了。 明治維新から太平洋戦争後のおよそ100年がかなりざっくりと、しかし要点がかいつまんで語られていてたいへん読みやすい。 個人名が少なく、個人の業績に焦点を当てていない点が読みやすさを生んでいると思う。 なんだかんだ、日本...

山形の旅館に置いてあった、しょうゆ色に焼けた単行本を読了。 明治維新から太平洋戦争後のおよそ100年がかなりざっくりと、しかし要点がかいつまんで語られていてたいへん読みやすい。 個人名が少なく、個人の業績に焦点を当てていない点が読みやすさを生んでいると思う。 なんだかんだ、日本はこの100年をうまく乗り切ったなぁ、と思う。 以降の自虐史観がすでに太平洋戦争の終戦直後に芽生えていたのは、アメリカ&共産主義者がいかに周到だったかを物語っている。 たとえば現在、世界中に蔓延している疫病に対して日本及び日本人は他国に比してすごくよく対処していると思うのだが、政府や自分らに対しての批判が多く、評価が低いのは、戦後GHQによって植え付けられた「日本はダメな国」というWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)がいまだに根を張っているからだと思った。

Posted byブクログ

2013/07/23

2年前の夏より、自国について知らないと、世界と渡り合えないと感じており、様々な本を読んでいる。 かなり稚拙なレビューになる可能性が高いが、許していただきたい。 この本は、あの吉田茂元首相が、近現代史について述べている。 最初の130ページで、幕末からの政治家の想いや世界情勢の変...

2年前の夏より、自国について知らないと、世界と渡り合えないと感じており、様々な本を読んでいる。 かなり稚拙なレビューになる可能性が高いが、許していただきたい。 この本は、あの吉田茂元首相が、近現代史について述べている。 最初の130ページで、幕末からの政治家の想いや世界情勢の変化が端的にまとめられており、大変勉強になった。 その後、50ページほどで、主に近代の日本を外国人はどう見ていたのか、その言葉が引用されており、少し引いた目線で近代日本をとらえることができた。 最後に、本書の半分を割いて、吉田茂さんの政治家人生を振り返る。 あらゆるままに書いており、当日の一政治家が何を考えていたのかを読み解くことができるので、大変興味深かった(少し難解だったが)。 以上のように、実際に国を動かしていった政治家の考えたプロセスを知り、近現代史を理解する一つの大きなアプローチとなる名著である。

Posted byブクログ

2013/01/16

戦後日本を造った元首相吉田茂氏自らが著した論文「日本を決定した百年」。エンサイクロペディアブリタニア(1967年版)に掲載されたものに手を加えたものである。 明治初期から1960年代までの百年間の政治について論じたもので、文章が明快・平易で力強いことに感動した。 当時から半世紀...

戦後日本を造った元首相吉田茂氏自らが著した論文「日本を決定した百年」。エンサイクロペディアブリタニア(1967年版)に掲載されたものに手を加えたものである。 明治初期から1960年代までの百年間の政治について論じたもので、文章が明快・平易で力強いことに感動した。 当時から半世紀近く経ったが、日本の政治体制や官僚機構のあり方はあまり変わっていないなと思う点が多い。あれからの50年を吉田氏が論じるとしたら、どういうコメントをするのだろうか。

Posted byブクログ

2012/08/16

『思出す侭』は戦後10年頃に新聞記者に語った話をまためたものとのこと。吉田茂の肉声が聞こえてくるような気がする。

Posted byブクログ

2012/03/05

面白かった。 表現が難しいところがあり、中身も簡単ではないが、日本の現代史を振り返る事ができる。 客観的に、冷静な目で日本のことが述べられている点が素晴らしいと思う。 これは戦時中に吉田茂が最前線の役職にいなかったことが関係してるのかな? あと個人的には、付録の「外国人からみた...

面白かった。 表現が難しいところがあり、中身も簡単ではないが、日本の現代史を振り返る事ができる。 客観的に、冷静な目で日本のことが述べられている点が素晴らしいと思う。 これは戦時中に吉田茂が最前線の役職にいなかったことが関係してるのかな? あと個人的には、付録の「外国人からみた近代日本」と「思出す侭」の方が本編より面白かった。

Posted byブクログ

2012/02/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

吉田茂の戦前戦後の100年を振り返っての回顧録。ブリタニア辞典の付録と新聞のコラム(?)をまとめたもの。色々と書いてあるけど、個人的に気になったのは経済の部分。戦前も戦後も資源の乏しい日本は輸出に力を入れ生計を立てて来た。21世紀に入り製造業の空洞化は進み、輸出に強みが無くなって来た日本。これからどうなるんだろう、、、と、ちょっと不安になってしまった、、、

Posted byブクログ

2011/10/01

 明治期と戦後の日本が著しい経済発展を遂げた背景には、経済勤勉かつ従順で与えられた目標に向かって猛進する国民性とその努力のほかに、さまざまな幸運(経済復興に寛容な占領政策、原材料の低廉化、朝鮮戦争の特需など)に恵まれていたと書かれています。  日露戦争を勝利に導いた東郷平八郎も「...

 明治期と戦後の日本が著しい経済発展を遂げた背景には、経済勤勉かつ従順で与えられた目標に向かって猛進する国民性とその努力のほかに、さまざまな幸運(経済復興に寛容な占領政策、原材料の低廉化、朝鮮戦争の特需など)に恵まれていたと書かれています。  日露戦争を勝利に導いた東郷平八郎も「日露戦争の勝利は"奇跡"」と回想していたことを思い出し、この幸運や奇跡は本書にあるとおり、まさに「天は自ら助くる者を助く」、「勤勉に働く国民に与えられる一種の贈り物」なのだと感じます。  巻末の「思出す侭」は、現在の状況に通じる箇所が多々あり、昭和30年に書かれた文章と思うとは思えません。

Posted byブクログ