心的外傷と回復 増補版 の商品レビュー
とても読み応えがありました。 精神科病院に出入りをしたのは、母が認知症を発症した時が初めてでした。 いよいよになって、心療内科にかかってから精神科病院への入院の運びになったのですが。それ以降も母の疾病に対しての関与だけでいて、精神科界隈にはあまり興味を持つことはありませんでした...
とても読み応えがありました。 精神科病院に出入りをしたのは、母が認知症を発症した時が初めてでした。 いよいよになって、心療内科にかかってから精神科病院への入院の運びになったのですが。それ以降も母の疾病に対しての関与だけでいて、精神科界隈にはあまり興味を持つことはありませんでした。 今回この書籍を手に取った理由は、(たかだかひと月前程度なのに)まったく思い出せず。おそらく何らかの情報が目について、わりと軽い気持ちで図書館で借りたのだと思います。 かなり濃いめの内容でページ数もなかなかのモノではありましたが。 内側から発する疾病だけではなく、外傷原因からくる症状が、いかに世の中には溢れ、また大っぴらに出来ずに隠されているか。 被害者、加害者、傍観者、救済者、支援者、治療者。 (治療者には専門知識と訓練と胆力が要りますので、まず無いけども)どの立場にも、自分が家族が友人が、なりうる可能性があるのだな、と、いろいろな思いに揺さぶられながら複雑な気持ちになりながら読了しました。
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メモ→ https://twitter.com/nobushiromasaki/status/1624313456173387777?s=46&t=HYgec9Xgvp8wFQmaFIX63w
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目次 謝辞 序 第一部 心的外傷障害 第1章 歴史は心的外傷をくり返し忘れてきた ヒステリー研究の英雄時代 戦争(外傷)神経症 性戦争の戦闘神経症 第2章 恐怖 過覚醒 侵入 狭窄 外傷の弁証法 第3章 離断 損われた自己 易傷性と復元性 社会的支援の効果 社会の役割 ...
目次 謝辞 序 第一部 心的外傷障害 第1章 歴史は心的外傷をくり返し忘れてきた ヒステリー研究の英雄時代 戦争(外傷)神経症 性戦争の戦闘神経症 第2章 恐怖 過覚醒 侵入 狭窄 外傷の弁証法 第3章 離断 損われた自己 易傷性と復元性 社会的支援の効果 社会の役割 第4章 監禁状態 心理学的支配 全面降伏 慢性外傷症候群 第5章 児童虐待 虐待的環境とは ダブルシンク 二重の自己(ダブル・セルフ) 身体への攻撃 子どもが成人すると 第6章 新しい診断名を提案する 誤ったレッテル貼りとなる診断 新概念が必要となった 精神科患者としての被害経験者 第二部 回復の諸段階 第7章 治癒的関係とは 外傷性転移 外傷性逆転移 治療契約 治療者へのサポート・システム 第8章 安全 問題に名を与える 自己統御の回復 安全な環境を創る 第一段階を完了するには 第9章 想起と服喪追悼 ストーリーを再構成する 外傷性記憶を変貌させる 外傷性喪失を服喪追悼する 第10章 再結合 たたかうことを学ぶ 自分自身と和解する 他者と再結合する 生存者使命を発見する 外傷を解消させる 第11章 共世界 安全のためのグループ 想起と服喪追悼のためのグループ 再結合のためのグループ 付 外傷の弁証法は続いている 解説 小西聖子 訳語ノート 訳者あとがき 原注 人名索引 事項索引
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100分で名著のジェンダー版の紹介本である。最初の部分は番組で紹介されていた部分である。フロイトが精神分析における貴族の女性のヒステリーの原因が幼児の性虐待であることに気づき、出世欲のためにこれ以上女性のヒステリーを扱うことを断念したことが書いてあった。これは心理学の教科書にはほ...
100分で名著のジェンダー版の紹介本である。最初の部分は番組で紹介されていた部分である。フロイトが精神分析における貴族の女性のヒステリーの原因が幼児の性虐待であることに気づき、出世欲のためにこれ以上女性のヒステリーを扱うことを断念したことが書いてあった。これは心理学の教科書にはほとんど書かれていないことである。 PTSDの教科書であるという。戦争のPTSDについては、グロスマンが書いているが、児童と女性の性被害のPTSDについてはこれが第一の本であろう。卒論でPTSDについて書くためには基本書となるであろう。
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私は、被虐体児童であった。 加害のメカニズムがすごく丁寧に描かれていて、まるで自分の起きたことを知っているかのようだと思った。 監禁状態と児童虐待の章は、フラッシュバックをともないながらなんとか読み終えた。被害者を徹底的に無力化し徹底服従させようとする様は、パワハラの上司のあり方...
私は、被虐体児童であった。 加害のメカニズムがすごく丁寧に描かれていて、まるで自分の起きたことを知っているかのようだと思った。 監禁状態と児童虐待の章は、フラッシュバックをともないながらなんとか読み終えた。被害者を徹底的に無力化し徹底服従させようとする様は、パワハラの上司のあり方そのものだった。児童虐待も、虐待を受けた子供がみずからを悪いと責めてしまう部分もそうだなと思いながら読んだ。 後半にかけて、回復についての精神的治療のところで、自分が経てきたことをふりかえった。この先もなんとなく見えたりもした。それは微かな希望にもなった。 心的外傷を持った人のトラウマに向き合うことは、虐げられた人の声を聞くことでもあり、フェミニズムなのだとも思った。私個人が持っている興味の連なりも感じた。 傷ついたことによって、そのことによって、より人生を見いだすことはありえるだろうか。誰かの力になれることもあるのだろうか。 まずは自分の回復が大切。と思いながら、そんなことがあったら素敵だなと、思えた。
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全くの門外漢、素人ですが、中井久夫さんの著書を、ただ、ただ楽しくて読んでいて出合いました。今やトラウマ論、PTSD理解の基本の書だそうです。
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私自身が加害者である。 意識的にせよ、無意識的にせよ、人を傷つけるということは、その相手にこんな思いをさせるということだ。 そして、ただ助けたいという思いだったとしても、その方法を間違うと、共倒れをする。 専門知識のある治療者ですら、こうしていくつもの失敗を積み重ねているのだから...
私自身が加害者である。 意識的にせよ、無意識的にせよ、人を傷つけるということは、その相手にこんな思いをさせるということだ。 そして、ただ助けたいという思いだったとしても、その方法を間違うと、共倒れをする。 専門知識のある治療者ですら、こうしていくつもの失敗を積み重ねているのだから。 でも、知らないふりも、見ないふりもできない。 そんな時、頼るべきは専門家なのだけど、その専門家がもし失敗をしたら…心の傷に関しては、その恐れが本当に大きくて難しい。
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立命館大学gacco講座「法心理・司法臨床:法学と心理学の学融」Week2第10回「被害者支援と支援者支援」参考文献 https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga100+2018_03/about
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本書は性的及び家庭的暴力の被害者を相手とする著者の、臨床及び研究の二十年間の果実であり、あらゆるトラウマの諸相とその治療への方向性を具体的に示している。著者はフェミニストであるとともに、非常に優秀な学者かつ臨床家である。 第一部は、外傷的事件への人間の適応のスペクトルの輪郭と...
本書は性的及び家庭的暴力の被害者を相手とする著者の、臨床及び研究の二十年間の果実であり、あらゆるトラウマの諸相とその治療への方向性を具体的に示している。著者はフェミニストであるとともに、非常に優秀な学者かつ臨床家である。 第一部は、外傷的事件への人間の適応のスペクトルの輪郭と範囲とを書いている。特に家庭内暴力と児童虐待について詳しく記載されており、長期反復的虐待の生存者に見られる心理学的障害に「複雑性外傷後ストレス障害」という新しい診断名を与えている。 第二部は、被害後を生きる者にエンパワメントを行い他者との新しい結びつきを作る、回復の三段階について、順に解説している。各段階にいる当事者の事例が豊富に記載され、トラウマ体験者の回復過程が具体的に伝わってくる。 PTSD治療にかかわる者だけでなく、トラウマを受けた人、ストレスによって無力化されている多くの人にとって、様々な指針を与えてくれる一冊。 400字の紹介文ではとても説明しきれないほど、質・量ともに重厚な一冊です。読んでみるとトラウマに関する“バイブル”と呼ばれている所以がよく解ります。特に、虐待&DV被害者にとってとても参考になるものだと思います。 サバイバーにも支持されていますが、被害直後や抑うつ状態の強い時期には、ページ数も多く、難解で専門的であるため、なかなか読めないと思いますので無理をしないようにしてください。 戦争参加帰還兵についての記載は、平和ボケしてしまっていて全く想像が及ばない点も多く、一度目以降は読み飛ばしてしまっていますが、レイプ後生存者と被殴打女性についての章は何度も読み返しました。私自身の回復にも役立っていてエンパワメントされ、気付きを得ることが出来る一冊です。 性暴力被害者の支援者を名乗る人で本書を読んだことがない人がいれば、即刻読み、かつ“理解するよう”勧めたいです。
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烏兎の庭 第三部 書評 7.29.06 http://wwrw5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto03/bunsho/harman.html
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