小説ワンダフルライフ の商品レビュー
人は天国へ行く前にあ…
人は天国へ行く前にある場所へ行く。そこで人生を振り返り、想い出の一場面を選ぶ…。生きる事とは?を考えさせられる感動作です。著者が監督した映画「ワンダフルライフ」も合わせて観て欲しい!
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人が天国へ行く前に最…
人が天国へ行く前に最期に見たい人生のワンシーンとは?必ず自分でも考えます。ちょっと切なくサラサラとしたストーリー
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映画監督の「是枝裕和」が自らの映画作品を小説化した『小説ワンダフルライフ(英題:After Life)』を読みました。 『三度目の殺人』、『そして父になる』に続き、「是枝裕和」作品です。 -----story------------- 人は亡くなると天国の入口でこう言われます...
映画監督の「是枝裕和」が自らの映画作品を小説化した『小説ワンダフルライフ(英題:After Life)』を読みました。 『三度目の殺人』、『そして父になる』に続き、「是枝裕和」作品です。 -----story------------- 人は亡くなると天国の入口でこう言われます。 「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい」天国に行くまでの七日間で、死者たちは人生最良の思い出を選択し、それを再現してフィルムに撮り、試写室で見るのである。 あれこれ悩んだ末に彼らが選んだ思い出は……話題の映画を「是枝監督」自ら小説化 ----------------------- 天国への入口で、人生を振り返り一番印象的な想い出を選択する死者たちと、彼らの手助けをする人々の交流を描いたファンタジックで感動的な群像劇、、、 映画の単純なノベル化ではなく、「映画という形でいったんふくらんだ『ワンダフルライフ』のモチーフを、活字というフィールドへさらに解放していくこと」(著者あとがきより)が意図されているらしく、映画とは違った味わいに仕上がっているようですね。 ■月曜日―Reception/歓迎 ■火曜日―Remembering/想起 ■水曜日―Regret/後悔 ■木曜日―Relationship/関係 ■金曜日―Responsibility/責任 ■土曜日―Requiem/葬送 ■日曜日―Resolution/決断 ■月曜日―Refrain/反復 ■あとがき ■映画キャスト、スタッフ一覧 天国の入り口にやって来た22人の老若男女… 彼らはこれから7日間の間に大切な思い出をひとつだけ選ばなければならない、、、 人はその思い出だけを持って天国に向かう… 思い出は所長の「中村」、職員の「望月」、「川嶋」、「杉江」、アシスタントの「しおり」等の面接等により選ばれ、当時が再現されたスタジオセットの中で撮影クルー等の手により撮影され、最終日に上映会が開かれることになっていた。 さっそく職員たちは死者たちから思い出を聞き出し、撮影のための準備を進めるが… 死んだ人が天国へ辿り着くまでの7日間に最も大切な思い出をひとつだけ選ぶ、という設定を通して人生の意味について見つめ直した物語、、、 ひとり一人が選んだ、イチバン大切な記憶… その思い出を選ぶ過程や、選ばれた思い出の内容を通じて、ひとり一人が過ごしてきた人生や、人物の内面が明らかになるという展開で、独特の雰囲気を持った感慨深い作品でした。
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映画のワンダフルライフは知りません。でも映像にした方が美しいかも。私の想像力ではダメです。自分の一生を振り返る。思い出深い出来事とはなんだろうと考えてしまいました。
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大学に入りたてだった頃にやってたワンダフルライフ、映画館に行く行動力はなかったけど小説は迷わずに手に取った。いつ読んでも自分に置き換えてしまうテーマ、毎回違った気持ちが湧き出てきます。
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映画のノベライズではない、とあとがきにはあるが、まあそうかな。映画を見たあとで読んだので、登場人物の心情が明確にされて、あ〜そうだったんか、と。 ですます調なのが新鮮。宮沢賢治を思い出した。
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映画が好きなので、小説も読んだ。 それぞれの人がいるということ。 とても優しいと思った。 それから、話が切り替わるページが好き、 月曜日 Reception 歓迎 火曜日 Remembering 想起 月曜日 Refrain 反復 など。
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古本屋で偶然発見。映画も未鑑賞。 最初は、ですます調で躊躇った。けど、読みながら、この本はこの文体じゃなきゃダメなんだと気づいた。普通の文体だと、ただの現代のSFみたいになっちゃう。ですます調だからこそ出る「死の世界」の、ありそうで、なさそうな雰囲気(?)を感じた。 『彼らは生...
古本屋で偶然発見。映画も未鑑賞。 最初は、ですます調で躊躇った。けど、読みながら、この本はこの文体じゃなきゃダメなんだと気づいた。普通の文体だと、ただの現代のSFみたいになっちゃう。ですます調だからこそ出る「死の世界」の、ありそうで、なさそうな雰囲気(?)を感じた。 『彼らは生きてはいるが、決して現在を生きているわけではない。生きながら「思い出」という過去を生き始めているのだ』
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何度読んでも最後で泣ける。様々なエピソードで映画とは異なる。映画がドキュメンタリーな感じだったが,こちらは感情の起伏がわかる。何度でも読み返したい。
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映画を観て本を読んで、だいぶ経ってから去年また映画を観た。 前は、自分だったら何にするかな、決められないな、そこに居たい記憶はないな、と思ってた。 …今もないなー。 で、去年映画を観たときに、天国はパラレルがいいなぁと思う自分の考えのルーツはここだったのかもしれないと思い至った...
映画を観て本を読んで、だいぶ経ってから去年また映画を観た。 前は、自分だったら何にするかな、決められないな、そこに居たい記憶はないな、と思ってた。 …今もないなー。 で、去年映画を観たときに、天国はパラレルがいいなぁと思う自分の考えのルーツはここだったのかもしれないと思い至った。 輪廻したい人と極楽に行きたい人と天国で審判を待ちたい人が愛し合っていたら、みんな善人で一緒に居たくてもバラッバラになってしまう。 あの人のいない極楽は極楽じゃないし、天国でまで嫌いな善人とご一緒したくない。 だったら私はあの人がいる私の世界を輪廻して、あの人は私のいる地獄で遊べるような、同時並行の黄泉がいい。 てなことを考えていたから、それぞれの居たい場所を作るこの話はとても優しく感じられた。 自分だけの世界に引きこもる閉じた幸せではあるけれど、閉じた世界同士は影響を受けて与えてできている。
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