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世界の紛争 日本の防衛 の商品レビュー

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2014/08/02

(2014.07.25読了)(2002.01.06購入) 副題「新しい時代の新たな脅威」 いつか読む日が来るだろうかと思いつつ購入した本なのですが、読むべき時が来たようなので手に取りました。15年前に書かれた本なのですが、冷戦後の情勢は、さほど変わっていないようです。一つだけ大き...

(2014.07.25読了)(2002.01.06購入) 副題「新しい時代の新たな脅威」 いつか読む日が来るだろうかと思いつつ購入した本なのですが、読むべき時が来たようなので手に取りました。15年前に書かれた本なのですが、冷戦後の情勢は、さほど変わっていないようです。一つだけ大きく変わったのは、アメリカの力が、予想以上に弱体化していることぐらいでしょう。 アメリカは、もはや世界の警察の役割を果たす気はないようです。それに代わって、わがもの顔に世界を蹂躙しようとしているのは、大国中国です。 アメリカの庇護を頼りに繁栄を謳歌してきた日本は、アメリカによる一方的日本の防衛を望めなくなり、集団安全保障という相互防衛に切り換えて防衛問題を切り抜けようとしています。もはやアメリカが日本を守ってくれないというのであれば、独自で何とかする道を選ぶか、中国に従属する道を選ぶか、中国に謀略を仕掛けて、内部崩壊を誘うか、いろいろと考えないといけないのかもしれません。 シリア、イラク、ウクライナ、イスラエルとパレスチナ、タイ、一体どうしたらいいのか、混沌としてわからない世界です。 【目次】 序章 大量破壊兵器とミサイル拡散の時代 第1章 予測できない時代へ:冷戦時代と冷戦後の安全保障環境 第2章 冷戦時代と冷戦後の安全保障体制 第3章 新しい時代の新しい脅威 第4章 日本を取り巻く安全保障環境 第5章 日本の安全保障を考える おわりに ●民族や宗教が(18頁) 冷戦の終結によってブロック構造がなくなり、東西を二分する大規模な軍事的対立関係が解消されると、明白な敵も存在しなくなった。冷戦時代の安全保障を考える上での基本であった「国家」も、ブロック構造の消滅によってその存在意義が低下し、代わりに民族や宗教、言語、あるいは経済圏を共有する「共同体」の価値観が中心になった。 ●ワルシャワ条約機構の消滅(58頁) 1990年9月、ワルシャワ機構の要的な存在であった東ドイツが東西ドイツ融合に向けて条約機構より脱退し、91年7月、解体議定書に対する署名が行われ、36年目を迎えたワルシャワ条約機構は消滅した。 ●中国の原油輸入(91頁) 中国は93年から原油を含む石油の輸入国となった。その量は年間7000万トン以上、日本が輸入する量の三分の一に達し、さらに増加し続けている。そのほとんどは中東に依存し、日本の中東からのタンカー航路とほぼ同じルートを通って中国の広東省や福建省などに運ばれてくる。 ●中国の未来(143頁) 今後の中国の世界における地位を現時点で正確に予想するのは不可能だが、中国が10年とか15年といった近い将来において、米国に肩を並べる経済力、軍事力を持てる可能性がないのは明らかである。 (15年後の今日、アメリカの力の凋落と中国の力の長大化により、肩を並べつつあるように見えるのですが。) ●米国の未来(143頁) 米国は今後少なくも15年以上にわたって世界で唯一の超大国としての地位を保つであろうし、またそれをさらに維持し続けるための努力を惜しまないであろう。 (オバマ大統領が、そのような努力を続けているようには見受けられないのですが。) ☆関連図書(既読) 「軍事力とは何か」江畑謙介著、光文社、1994.12.20 「アメリカの軍事戦略」江畑謙介著、講談社現代新書、1996.08.20 「日本の安全保障」江畑謙介著、講談社現代新書、1997.10.20 「国防」石破茂著、新潮文庫、2011.08.01 (2014年8月2日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 朝鮮半島問題、テロリズム、麻薬、環境破壊…。増大する世界の紛争と、新しい形の危機、21世紀の日本と世界の安全保障とは何なのか、について、冷戦時代と冷戦後の違いを明らかにしつつ、豊富な図表を交えて解説する。

Posted byブクログ