ミレニアム の商品レビュー

永井するみ(著者)

2023/11/02

何かミステリを読みたいと思ってこの本を見つけたが、中身はミステリ：ITが3：7といった感じだった。後者の話も面白くはあったが物足りない感は否めない

2009/10/04

小説。コンピューターの2000年問題を扱った推理サスペンス。妻帯者で上司である男と恋に落ちた主人公。その彼女に、電話では言えない事だから、と待ち合わせを約束した後に、彼が殺されてしまったところから、不安と疑惑の渦に巻き込まれていく。当時騒がれた2000年問題の緊急性とシンクロして、ミレニアムまでに問題は解決するのか、心が騒ぐ。彼女を諦めて渡米しパワーアップして戻ってきた男、夫の不倫を知る妻、次にきた意地悪な上司、外国人の技術者たち、ヘッドハンター…。入れ替わりが激しい展開の上に、考えるヒマがないほど忙しい主人公の仕事の内容や進捗状況も丁寧に書き込まれて、ちょうど同じ小船に縛り付けられて激流の中を下っていくような一体感で進む。打って変わって、事件解決後の緩やかな余韻も良かった。強いて学び取るものがあったとすれば、素直に生きていきたい、そんな当たり前の情熱に気づかされる。

2009/10/04

一面銀の装丁。
思わず手に取った1冊。

最初から最後まで主人公の心情が静かに、丁寧に、描かれています。
ミステリーとしては、後半ちょっと読めてしまう感じが無きにしも非ず。
「200年問題」を題材にしているあたり、多少時代の古さを感じさせますが、それすら気にならない、お気にいりの1冊。