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複雑系のマネジメント の商品レビュー

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2016/08/24

なにか、やっと複雑系について、理解ができたような気がする。 アメリカ・サンタフェ研究所の経済学者ブライン・アーサー教授によれば、 複雑系とは、「無数の要素があり、各要素がお互いに干渉し、 何らかのパターンを形成したり、予想外の性質を示したり、 そしてそのパターンが各要素そのもの...

なにか、やっと複雑系について、理解ができたような気がする。 アメリカ・サンタフェ研究所の経済学者ブライン・アーサー教授によれば、 複雑系とは、「無数の要素があり、各要素がお互いに干渉し、 何らかのパターンを形成したり、予想外の性質を示したり、 そしてそのパターンが各要素そのものにフィードバックしたりするシステム」ということになる。 確かに、複雑系を理解できても、実際どう運用するか ということが、さっぱり、わからない。 ビッグデータの活用と言う 表現の方が わかりやすい。 創発とは、なにか? さまざまな要素が集まって一つのかたちを形成する場合、あるいは、 イノベーションや進化がおこった場合、 まったく新しい性質が生まれることがあるが、この新しい性質のことを「創発」という。 この 創発 という言葉は好きだ。 たがいに 刺激しあって いいものが生まれる。 でも、これが 複雑系の中の中心になるのだろうか? 経営者は、通常「利潤の最大化」と「生産の最適化」をはかることを目指すものだ。 これは収穫逓増のメカニズムが働くビジネスであれば容易なことだ。 しかし、これによって、アメリカの経営が壁にぶつかった感じがあるのは、 複雑系のマネジメントに ニンゲンのこころ を無視していることだ。 ここでは、ソニーが持ち上げられているが、 しかし、複雑系マネジメントの 失敗例として あげられるのではないだろうか。 単純系マネジメントと複雑系マネジメント。 言葉の響きは 後者がいいが、中身は 単純系マネジメントだった。

Posted byブクログ