二つのコリア の商品レビュー

ドンオーバードーフォー(著者),菱木一美(訳者)

2009/10/04

朝鮮戦争以後、二つに分かれてしまったコリアを、韓国・北朝鮮・アメリカなどの重要人物とのインタビューを通して描く。
著者は元ワシントン・ポストの記者で、集められた情報量は半端じゃなく、また新聞記者ならではの生きた情報が集められている。

著者がアメリカの政治を中心に見ていることから、この本は南北韓関係でなく、韓国と米国、北朝鮮と米国関係が中心である。アメリカという巨大なファクターは南北韓に大きな影響を与え、その行く末を決定しさえするので、アメリカを中心に据えて朝鮮半島をみることは非常に有意義なことである。

98年出版なので、金大中以後の韓国、北朝鮮について書かれていないが、それでも一度簡単にでも読む価値がある一冊。