心理経済学のすすめ の商品レビュー
タイトルに「心理経済学」ということばがありますが、心理学的な観点から経済現象を読み解くような内容ではなく、精神分析の枠組みにもとづいて広く社会現象を論じた本です。 マルクスとフロイトの共通の問題意識の存在を指摘し、精神分析における「貨幣」の問題に言及しているところは興味をおぼえ...
タイトルに「心理経済学」ということばがありますが、心理学的な観点から経済現象を読み解くような内容ではなく、精神分析の枠組みにもとづいて広く社会現象を論じた本です。 マルクスとフロイトの共通の問題意識の存在を指摘し、精神分析における「貨幣」の問題に言及しているところは興味をおぼえましたが、その問題はそれ以上追いかけて論じることなく、少年犯罪や家族問題、妖怪の流行など、さまざまな世相を心理学ないし精神分析の立場から考察する議論が展開されています。雑多なテーマがあつかわれていて十分に掘り下げられていないうえ、著者自身の精神分析における立場が本書のなかではっきりと示されていないので、ひとつの見方を語っただけのような印象をいだいてしまいました。
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人間心理の観点から、子供の思考から学校のいじめまでについて述べている。1999年。タイトルには経済学の単語が含まれているが、中身はほとんど子供の真理について論じられており、行動ファイナンスのような内容を望んでいる方には期待はずれの書となる。いじめの問題などにも経済が絡んでいること...
人間心理の観点から、子供の思考から学校のいじめまでについて述べている。1999年。タイトルには経済学の単語が含まれているが、中身はほとんど子供の真理について論じられており、行動ファイナンスのような内容を望んでいる方には期待はずれの書となる。いじめの問題などにも経済が絡んでいることはよくわかるが、当然といえば当然。年を重ねたときにもう一度読めば印象が違うと思うが、今はこの書の評価は低く、星2つ。
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