小鳥はいつ歌をうたう の商品レビュー
タイトルとジャケットが気に入って手に取った本。 翻訳物独特の、理解しにくさはあったものの 幻想的な舞台、綺麗なことばの選びがとても楽しかった。
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「言葉」のせいで連れ去られ戻ってこない「おじいさん」、「文字」が読めない語り手、そして「言葉」を発することのできない娘アンナ。コミュニケーションの欠如(ちょっと違うか?)という点で問題を抱えた母子なのだが、二人だけで過ごしている時それはそれで繊細で美しい生活を送っていたのだ…(描...
「言葉」のせいで連れ去られ戻ってこない「おじいさん」、「文字」が読めない語り手、そして「言葉」を発することのできない娘アンナ。コミュニケーションの欠如(ちょっと違うか?)という点で問題を抱えた母子なのだが、二人だけで過ごしている時それはそれで繊細で美しい生活を送っていたのだ…(描写がまた美しい。小鳥屋の小鳥たち、海、かもめ、しゃぼん玉) 娘の成長を受け入れられない母、という面で読むととんでもない話なのだけれど、母サイドから読むと哀しみと淋しさを感じる。語り手(母)の周囲に、もっと彼女のことを考えてくれる人はいなかったものか(時代的に難しいかもだが)頑なになってしまった彼女を、教え導こうとしてもなかなか素直には進んでいけないのだろうけれど。(アンナの父なる人がもうちょっと…なんとかならないものかとはちょっと思ったりするけれど) 救いのある終わり方にひとすじの光を見出すのが救い。 酒井駒子さんの表紙絵がとても印象的だった
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この本のいちばんの罪はやっぱりこういう邦題をつけてしまったことにあると思うわけです。原題は"Leur histoire"。きらっと光る表現はあったけど、うーん。
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重い・・・とても静かな深い物語だったけれど、訳の所為か読みにくかった^^;。酒井駒子さんの表紙の絵が素敵☆
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文盲の母と、口のきけない子供。コミュニケーションの崩壊と再生を繊細な文章で綴っています。読後はうっすらと目に涙が浮かぶ、優しくも深い一冊。
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