分冊文庫版 絡新婦の理(3) の商品レビュー
動き出した榎木津と京極堂とでも言うのだろうか。 次巻最終巻なので、解決へとなるのだろうけど、どう展開していくのか実に楽しみ。
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■内容(「BOOK」データベースより) 「私は半ば望んで壊れたのです」。土牢に閉じこめられていた“あの男”は、久遠寺老人を前にしてそう告白した。ちらつくのは幼女・鈴の影。山内の僧はみな口篭もる。しかも多くを語る間もなく“あの男”もまた撲殺された。犯行の目的は那辺にあるのか。もはや...
■内容(「BOOK」データベースより) 「私は半ば望んで壊れたのです」。土牢に閉じこめられていた“あの男”は、久遠寺老人を前にしてそう告白した。ちらつくのは幼女・鈴の影。山内の僧はみな口篭もる。しかも多くを語る間もなく“あの男”もまた撲殺された。犯行の目的は那辺にあるのか。もはやこの事件は、世俗の常識の及ぶところにあらず。 ■感想 なんとなくイメージとして、水墨画のような印象を受ける。全体的に墨と白、そんな感じで色彩の印象を受けない。モノクロームの世界。 絡新婦の理に、まさしく蜘蛛の糸のように張り巡らされている女性論は面白い…というか心地いい。 私自身、趣味で古典をかじったことがあって、現代の感覚で読むと違和感をどうしてもぬぐえなかった部分が、妻の地位が重要であること、女の家に通うこと(というか婿入り前提)、あとは後宮に入っての後ろ盾が、父より母の身分の方が重要視されていること。 現代の場合はそうでもない。一見「妻の地位が重要」で「婿入り前提」に見えても、それは彼女の父親が偉いからというケースばかり。 古典は「彼女の母親が偉いから」なんだよね…ここがなんとも。ううん。 調べればいいんだろうけど、疑問に思っても、もともと調べたいことは別のことだったのでスルーしてもうた。その謎を京極が見事に解いてくれている。ううむ、すごい。 あとは個人的に最初の頃の織作茜の描写が好き。○○というよりは××、という否定形のとこ。うん、写真では(あるいは黙っていれば)美人だけど、動いちゃうとなぜかそういう印象が砕けるって人いるよなぁ(これは男女関わらず)。 しっかし日本人にとって、キリスト教(というか一神教…てくくると怒られるのかな)て、想像以上にものすごく理解しづらいものなんだなぁとしみじみ思う。 それと同じく、キリスト教(一神教)が当たり前の人って、多神教が理解できないものなのかしら。
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