隣の若奥様と熟奥様 の商品レビュー
ある意味盲点な設定が奏効した後味の良い快作
もうね、笑うしかないよね。何でまた今になってママさんバレー(イマドキは奥様バレーと言うそうな)と社宅という昭和テイストの二大巨頭のような設定なのか。最初は正直ギモンだった。しかし、これが実にイイ!笑える!……いや、実に巧く機能して社宅の奥様方との情事を演出しているのである。物語は...
もうね、笑うしかないよね。何でまた今になってママさんバレー(イマドキは奥様バレーと言うそうな)と社宅という昭和テイストの二大巨頭のような設定なのか。最初は正直ギモンだった。しかし、これが実にイイ!笑える!……いや、実に巧く機能して社宅の奥様方との情事を演出しているのである。物語はの主人公の「なんじゃこりゃ」という夢で始まり、本作の破天荒振りをいきなり示してくれるが、この夢が最後に実現するおまけ付きである。即席バレー部員6人全員と関係を持つのは予想の範疇だが、そのうちの3人がメインのヒロイン。部長夫人、課長夫人、そして本命の未亡人である。部長夫人は人事部長夫人だけに社宅の女王様である(後半はイイ味を出してくる)。その脇に従う課長夫人はモデル体型のクール美人(実はちょっと甘えんぼさん)。逆に未亡人は楚々とした癒し系(健気で可愛い)と役者は揃っている。当初は尊大なヒロイン主導でされるがままだった主人公が、自分の思いを真摯に真っ正面からぶつけて鮮やかに逆襲し、心を解放したヒロインがそれぞれ抱えていた悩み(未亡人は離婚の原因)を吐露して信頼を寄せていく流れが心地よい。それがバレーの練習にも反映されてチームがまとまっていく。ハチャメチャなバレーのシーンに比べて、きっちり芯の通った信頼とも言える主人公とヒロイン達との心と体の交流。このギャップというか振り幅の大きさがダブルの面白味になっており、ここに未亡人とのロマンスが加わる、言わば『官能スポ根ラヴコメ』という充実振りである。さらに、バレー大会ではしっかり結果を出し、主人公のちょっとした企みが奥様方の悩みも解決、主人公自身も本命の未亡人と上手くいく結末は、その笑えるオチと併せて見事と言う他ない。いやらしいシーンもふんだんにあっていろいろと楽しませてもらった。
DSK
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