芭蕉俳文集(上) の商品レビュー
理解が怪しい部分もあるが、芭蕉の俳文は風雅の香りがして楽しめた。芭蕉は芸術に生きる決意が固く、私がその生き方を真似ることはできないが、俗世にありながら芭蕉に多少なりとも倣うことは可能である。そもそも、俗世界だからとはいえ、文学の薫陶から離れる訳には行かず、我々の生き方を日常の流れ...
理解が怪しい部分もあるが、芭蕉の俳文は風雅の香りがして楽しめた。芭蕉は芸術に生きる決意が固く、私がその生き方を真似ることはできないが、俗世にありながら芭蕉に多少なりとも倣うことは可能である。そもそも、俗世界だからとはいえ、文学の薫陶から離れる訳には行かず、我々の生き方を日常の流れに沿いながら高める上で、文学体験は不可欠である。そういう意味では、芭蕉は我々の精神を導く案内人である。風流に浮かれ暮らすなどと見下げるものではなく、芭蕉の生き方や作品には我々に何らかの理想を提示する内容がある。
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