剣の八 の商品レビュー
記録では読み終わったことになっているが、本当に読んだ?というぐらいまったく内容は覚えていない。 あらすじを読んでもピンとこないので、本当におもしろくなかったのだろう。
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最後の数ページでようやく解説が。 それまでは…ん−、なんだかよくわかりませんでした。あっちこっち話が飛んで行って掴みにくかったのかなあ
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ギデオン・フェル博士となんと短編集『不可能犯罪捜査課』のマーチ警部の共演作。しかしカーの有する名探偵2人の出演は、結局狂言回しに終わってしまったようだ。 本作はカーの初期の作品―なんとあの名作『帽子収集狂事件』の次に出版されている!―であるのに、本格推理物ではない。フェル博士は終始、推理が空回り、マーチ警部も容疑者スピネリに翻弄されて東奔西走しているだけの無能振りである。 事件の真相はこのスピネリの独白にほとんど寄るものだし、フェル博士が仕掛けた罠、容疑者を捕まえる証拠作りも失敗に終わっている。 本作の導入部、ポルターガイストが発現する幽霊屋敷の話、そこに住む主教が奇妙な振る舞いを数々行う部分は実は物語になんの関係もなく、単なるエピソードにしかなっていない。 隠し扉、2発撃たれた銃弾に対し、1発の銃声、因縁ある屋敷などカー作品のエッセンスは盛り込まれているのだが、それらがなんら機能していないのに驚いた。デッピングの傍らに置かれたタロット・カードもさほど事件に関係があると思えなかった。 そして象徴的なのが、いやに探偵役が多い事だ。フェル博士とマーチ警部という二大巨頭に加え、マプラム主教であるヒュー・ドノヴァン・シニアは元犯罪研究家だし、その息子は大学で犯罪学を専攻している刑事の卵、それに加え、スタンディッシュ大佐の出版社お抱えの推理小説作家ヘンリー・モーガン(イニシャルがH. Mというのがまた面白い)まで登場とてんこ盛りである。 ここにいたって気付くのはカーなりに「船頭多ければ船、山登る」を体現したかったのだろうか。大本命であるフェル博士でさえ、真犯人に気付きはするが、前述にもあるように仕掛けは失敗している。ごく初期の作品である本書で、既に本格推理小説を皮肉っていたのか? しかし、とにかく回り道が多く、バランスの悪い作品だった。
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カーのフェル博士とカーター・ディクスンのHM物を全部通して読もうと試みている。 以前読んですっかり忘れているのもあったりするが、通説通り出来不出来の差が大きい。 そしてさすがに飽きてきた。 この作品は推理合戦を繰り広げる割に盛り上がりに欠け、取って付けたような犯人、しかも後出しジ...
カーのフェル博士とカーター・ディクスンのHM物を全部通して読もうと試みている。 以前読んですっかり忘れているのもあったりするが、通説通り出来不出来の差が大きい。 そしてさすがに飽きてきた。 この作品は推理合戦を繰り広げる割に盛り上がりに欠け、取って付けたような犯人、しかも後出しジャンケンみたいなフェル博士の推理。 推せない。
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カーの凡作と呼ぶ声もある作品。 題材はいいと思う。 周りの被害者への不自然なほどの低評価から疑問は始まり、被害者の殺害直前の謎の行動、被害者の謎の経歴と謎がそこかしこに散りばめられて、どうつながっていくのかワクワクして物語にひきつけられる。 ただ、都合良すぎでしょという部分もある。手際の良く、ヒューズをショートさせるための手袋とかボタンフックの用意などその一例である。 詰めが珍しく甘いな、と思う。 中盤で、被害者が変装して入った等々の真相を明かすのが早すぎた、という批判(?)もあるが、特に早すぎたとは思わなかった。フーダニットを志向していて執筆していたなら、妥当なタネ明かしの時期頃だろう。
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フェル博士ものを、初めて読みました。 (この人も太ってるんですね) フェル博士の慧眼はすごいですね。 さらに彼をもってしても、最後の最後までわからなかった事実が この作品を味わい深いものにしてるので さすがです!
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ギデオン・フェル博士モノ。オカルト(ポルターガイスト騒動)、田舎町の人間関係と殺された住人の暗い過去、犯罪学に凝っている聖職者、死体が握りしめていたタロットカード、あ、あとロマンス。という感じでモチーフ盛りだくさん。 さらに、主教をはじめとする素人探偵が次々あらわれ推理合戦の様相...
ギデオン・フェル博士モノ。オカルト(ポルターガイスト騒動)、田舎町の人間関係と殺された住人の暗い過去、犯罪学に凝っている聖職者、死体が握りしめていたタロットカード、あ、あとロマンス。という感じでモチーフ盛りだくさん。 さらに、主教をはじめとする素人探偵が次々あらわれ推理合戦の様相も呈してきて、とっちらかってる印象はあります。 (ちょっと後出しじゃんけん気味なところもありますし)ま、深く考えずに流れに身を任せて楽しむ作品ですかね。 フェル博士の出番が少なくて、お茶目があまりないのは残念。
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正直あまりおもしろくなかった、というより状況が頭に入りにくく良さが感じられなかった。登場人物の半分くらいが(自称)捜査員であるという趣向は興味深いのだけど、それが生きているとは言い難いし、犯人もなんだかとってつけたようである。トリックや手がかりは、なるほどと思えるものだったので...
正直あまりおもしろくなかった、というより状況が頭に入りにくく良さが感じられなかった。登場人物の半分くらいが(自称)捜査員であるという趣向は興味深いのだけど、それが生きているとは言い難いし、犯人もなんだかとってつけたようである。トリックや手がかりは、なるほどと思えるものだったので、名手カーにしてはめずらしい、物語作りの失敗のように(僕には)感じられた。残念。
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すごくこの本、脳みそが疲れます。 それはなぜかといいますと、 探偵役が異常に多いときています。 しかもそれぞれが持論を滔々と展開するもんだから 読者の私たちからすればたまったものではありません。 しかもそのせいで事態が混乱するはめに 本当探偵は何人も要りませんって。 犯行その...
すごくこの本、脳みそが疲れます。 それはなぜかといいますと、 探偵役が異常に多いときています。 しかもそれぞれが持論を滔々と展開するもんだから 読者の私たちからすればたまったものではありません。 しかもそのせいで事態が混乱するはめに 本当探偵は何人も要りませんって。 犯行そのものは 複雑ではあるものの 読みなれている人には犯人を推理するのは 容易なはずです。
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フェル博士シリーズ 幽霊屋敷に宿泊中の主教の奇行。手すりを滑り降り、メイドの髪を引っ張り回す。調査を依頼されたハドリー警部の前にあらわれた変装したフェル博士。隣家の鍵かかった部屋で殺害されたディピング。嵐で停電していたディピングの屋敷を訪問した謎の男。ピングとアメリカ人チンピラ・スピネリの関係。フェル博士、マーチ警部、スタンディッシュ大佐、主教の息子ドンヴァンの乱立する推理。パリからやって来たディピングの娘べティ。スタンディシュ大佐の息子モーリーと婚約しているべティ。ディピングが殺害しようとしていたスピネリ。スピネリとディピングの弁護士ラングドン。ドノヴァンが尾行していたスピネリが襲われラングドンとともに射殺される。フェル博士の指摘した犯人。 2010年6月8日読了
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