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構造物の振動制御 の商品レビュー

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2021/01/31

制振の設計理論。 大学の「建築制振技術特別講義」の参考書として購入。授業では制御装置の機構例や適用実例が豊富に紹介されるが、その理論的な知識を補うのに適当である。 各種の制御理論の基本情報を一覧にまとめ、ブロック線図で違いを比較しやすく表しており、専門でない人にも制御工学の全体...

制振の設計理論。 大学の「建築制振技術特別講義」の参考書として購入。授業では制御装置の機構例や適用実例が豊富に紹介されるが、その理論的な知識を補うのに適当である。 各種の制御理論の基本情報を一覧にまとめ、ブロック線図で違いを比較しやすく表しており、専門でない人にも制御工学の全体像がつかみやすく非常に良い。能動制御に偏ることなく受動制御とのバランスも良い。現代制御の行列計算の中身を丁寧に示し、数値を入れて具体的な計算も明示していてわかりやすい。 平板の振動制御の具体例もあり、いかに連続体を制御するか考え方を理解できる。モデル化誤差として、取棄てた高次モードの影響は繰返し説明するものの、非線形性の影響には言及されないのが残念である。 制御結果は応答曲線と時間波形で比較され、視覚的にもわかりやすい。ただ、フィードバックのための検出信号と、制御効果の評価(被害評価)のための観察振動は別にすべきではないだろうか。式番号の誤植が多すぎる。助詞の使い方が独特で読みやすい文章ではない。 目次 1.序章 2.制振法と制振装置 3.多自由度系のモード解析と制振 4.構造物のための制御理論 5.構造物の低次元化モデル作成法 6.アクティブ動吸振器 7.土木構造物の制御 8.建築構造物の制御

Posted byブクログ

2012/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

構造物の制御が、ロケットや原子力と同じような現代制御理論の応用領域であることを本書で知りました。 たしかに、多次元の状態を管理するのですから、理論的取り扱いが可能であることは推測できます。 実際の構造物での試験をしたことがないので、実データとの間の関係を知りたいと思いました。

Posted byブクログ