森を歩き森を学び森を楽しむ の商品レビュー
農林水産省で29年、東京農大で7年というキャリアの作者が、森林・林業について縦横無尽、自由闊達に話題を展開する。 ひとつの話題は見開き2ページで読みやすい。日本の北から南まで、山岳、天然林、人工林、森林の働き、森林の崩壊、巨樹・巨木、さらには海外の森林について。私はいま森林・林...
農林水産省で29年、東京農大で7年というキャリアの作者が、森林・林業について縦横無尽、自由闊達に話題を展開する。 ひとつの話題は見開き2ページで読みやすい。日本の北から南まで、山岳、天然林、人工林、森林の働き、森林の崩壊、巨樹・巨木、さらには海外の森林について。私はいま森林・林業関連の本を読み漁っているけど、それらにでてくる話題をほぼ網羅し、親しみやすいエピソードを絡めて紹介してくれる、初学者にうってつけな本。ここから気になる話題をみつけて掘り下げていけばいい。 参考文献リストがあればなおよかった。 東京農大出版会ということは、じっさい副読本なんだろうな。いかにもそれらしいフランクな記述があったり、けっこう誤字脱字が多いのもご愛嬌。いちばん甚だしい一節: ”昭和四〇年代当時、宮崎といえば新婚旅行のメッカであり、宮崎市から都井岬にいたる海岸線はロード・パークというニックネームで呼ばれ、沿道にはフェニックスの並木があり、南国的風景であった。車で三十分ほど走ると青島に着くが、青島は通称「鬼の洗濯板」といわれており、周囲が一・五キロ、干潮時には砂州によって陸続きになるが、島にはビローウ樹でおおわれ、天然記念物に指定されている。昭和四十年代当時のこの地域は、新婚旅行のメッカになっていた。” それでも読んでて嫌にはならない、おおらかな魅力があります。
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日本の森林の実態が手に取るようにわかるが、著者の河原先生は、現地に行って直に森を見るべきとおっしやっていた。本を片手に日本の森をみてまわりたいと、しみじみ思う。そして森の大切さをできる限り多くの人に伝えたいと心から思う。
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