カフーを待ちわびて の商品レビュー
原田マハさんの作品という事で勝手に「カフーという芸術家の話し?」と勘違いしてしまってました。 沖縄の離島を舞台に、島で雑貨店を営む男性と本土から来た女性のラブストーリー。 とチープな表現しか出来ないのがもどかしいですが、たくさんの愛と友情が散りばめられ、そしてそれを島独特の時間と...
原田マハさんの作品という事で勝手に「カフーという芸術家の話し?」と勘違いしてしまってました。 沖縄の離島を舞台に、島で雑貨店を営む男性と本土から来た女性のラブストーリー。 とチープな表現しか出来ないのがもどかしいですが、たくさんの愛と友情が散りばめられ、そしてそれを島独特の時間と空気が包み込んでいる素敵な作品でした。 ただ単に男女の愛が育まれる過程を描いただけでなく、それぞれの背景にある人生が絡み合い、先が気になりどんどん読み進められました。 素敵な作品に出会えて良かった。
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図書館の本 読了 内容紹介 沖縄の離島・与那喜島で、雑貨商を営みながら淡々と暮らしている友寄明青(35)のところに、ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で残した「嫁に来ないか」という言葉を見て、手紙を出してきたのだ。 「私をお嫁さんにし...
図書館の本 読了 内容紹介 沖縄の離島・与那喜島で、雑貨商を営みながら淡々と暮らしている友寄明青(35)のところに、ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で残した「嫁に来ないか」という言葉を見て、手紙を出してきたのだ。 「私をお嫁さんにしてください」 幸からの思いがけない手紙に半信半疑の明青の前に現れたのは、明青が見たこともないような美(チュ)らさんだった。 幸は神様がつれてきた花嫁なのか?戸惑いながらも、溌剌とした幸に思いをつのらせる明青。 折しも島では、リゾート開発計画が持ち上がっていた。反対する少数派だった明青も、幸が一緒なら新しい生活に飛び込んでいけると思い、一大決心をする。 しかし幸には、明青に打ち明けていない秘密があった�。 (bookデータベースより) ユタのおばあが胸に来る。 彼女の力はどこかに受け継がれるのかしら? 俊一はやっぱりどこか意地悪なんだろう。だから善意であってもからまわりするのかも、などと穿つ。 明青も幸も背負ってるものがあるからやさしい。 そのやさしさを嗅ぎ分けるカフーも大事。 原田ハマの作品やっぱり好きだわ。
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知らなかった。この作品デビュー作だったんだ! 美術関係の小説でハマって、読み漁っているマハさんですが、こんな小説も書いていたんですね。 ハプニングを起こすタイミングがこのころから絶妙で、気になって次々と読んでしまいます。 お嫁さんをつれてきた、という帯から、すぐ結婚生活が始まる...
知らなかった。この作品デビュー作だったんだ! 美術関係の小説でハマって、読み漁っているマハさんですが、こんな小説も書いていたんですね。 ハプニングを起こすタイミングがこのころから絶妙で、気になって次々と読んでしまいます。 お嫁さんをつれてきた、という帯から、すぐ結婚生活が始まるのかと思いきや、絵馬のことはお互い触れず、幸はなんだか訳ありで、明青は臆病なところもあって、微妙な距離感でヤキモキします。 それでいて、明青のしっかりとした幸への気持ちは、不思議な幸福感を生み出す。 普通の恋愛小説とは少し違っていて、人を愛する幸せと不安と、すれ違いの切なさを味わえました。 ラストの展開で、二度驚かされましたが、読後が爽やか。野暮と言われても、その後が見てみたいお話でした。
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南の島の穏やかで暖かい風がずっと吹いているようで、とても心地よかった。終わりにかけては、号泣。明日目が腫れるの必至。
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「旅屋おかえり」でちょっとガッカリしていたのであんまり期待していませんでしたが、これはよかったです。 登場人物が、背筋がゾッとするくらいくさいセリフを吐くような恋愛小説は大嫌いですが、これはそういうのもないし。 なんとなくこうじゃないかな、という人物相関図が見えてしまうっていう...
「旅屋おかえり」でちょっとガッカリしていたのであんまり期待していませんでしたが、これはよかったです。 登場人物が、背筋がゾッとするくらいくさいセリフを吐くような恋愛小説は大嫌いですが、これはそういうのもないし。 なんとなくこうじゃないかな、という人物相関図が見えてしまうっていうのはあるけど。 俊一のリゾートホテル計画に賛同してしまうのには驚きました。 こういうのって大抵は開発側が悪く書かれて結局計画はなしになる、っていうのがお決まりのパターンだと思ってたから。 きっと旅屋よりあとに書かれ作品だ、と思ってたらこれがデビュー作!?
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4 沖縄の離島・与那喜島に一人暮らす明青の元に一通の手紙が届く。 あなたのお嫁さんにしてください 差出人は一文字「幸」。 以前、島民一行で訪れた北陸の孤島・遠久島で書いた絵馬「嫁に来ないか」への返信だった。 半信半疑ながら期待に胸を膨らませるアキオの元に、白いワンピースの美しい娘が現れる。アキオの裏に住むユタのおばあも巻き込み夢のような日々を過ごす二人。 過疎化の進む島の再開発計画に翻弄される島の人々。リゾート計画の実行責任者・幼馴染の俊一、島の親友・渡らの思惑が複雑に絡み合い、二人の甘い夢に突然終止符が打たれる。 失踪した母の行方、幸のこれまでの人生、そして行動の理由とは・・ デイゴの小枝のペンダントを見つけたアキオが叫ぶ「幸」「さちっ」に涙。 tomoyoseはなんと僕と二文字違い。 中盤まではイヤでも引き込まれた。 俊一の企みも、そこからのまさかの人違いも想像通りだったけど、何よりテンション下がった理由は、こういう男がキライだから。加藤登紀子の、「百万本のバラ」の画家のような男。 相手の為といいながら、想像の中の美談で自己完結。 でも、そうじゃなかったら、この物語にならないのか・・・(笑)
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カフーって果報のことなのですね。てっきり、誰かか何かだと思っていました。 沖縄の言葉と自然と、ゆったりとした時の流れを感じられて清々しい気持ちになりました。 明青が幸を見つけられますように! 俊一のことは好きにはなれないなぁ、何となく胡散臭い気がして。
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静かな湖面に大きな石を落として、驚きと幾つもの波が起きたような物語。信じられないような純朴な性格の青年の恋。舞台が、沖縄の小さな島だから信じられる物語なのかな。
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出てくる話の一場面一場面がとってもリアルに浮かんできて、まるで映画を見ているようだった。 なんて切なくも優しい最後は救いのある素敵な恋愛小説だったんだろ・・・・・ カフーが沖縄語で幸運とは・・・・ 原田さんが本当に沖縄でカフーと言う犬に出くわしたからこそ作り上げられた話と言ってい...
出てくる話の一場面一場面がとってもリアルに浮かんできて、まるで映画を見ているようだった。 なんて切なくも優しい最後は救いのある素敵な恋愛小説だったんだろ・・・・・ カフーが沖縄語で幸運とは・・・・ 原田さんが本当に沖縄でカフーと言う犬に出くわしたからこそ作り上げられた話と言っていたけど、 まさに生まれるべくして生まれた素敵なお話だった。
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思った以上の全力ラブストーリー。 ラブストーリーに涙する歳でもないんだけど、最後はなんだかんだ涙腺崩壊。 「カフー」とは沖縄の言葉で、果報、幸せという意。「果報は寝て待て」なんて言うけれど、待つという行為は何でもないように思えて結構神経をザクザク削られる。侘びるほど待つなんて・・・呑気に寝てるくらいじゃないと、身がもたないよね。長年待ちわびている明青も自己防衛の本能からか、傷つかないよう、期待しないよう、臆病な青年になった。 そんな彼は、なんでも寛容する沖縄の海のように、優しい。負った傷の深さを思えば、人に期待したり、人を責め立てたりするのが怖いんだろうけど、「ちんちんついてんのかよ!」と言いたくなるほどの優しさにイライラしてくる。 最後行動するのが遅すぎる気もするけど、ハッピーエンドであってほしいなあ。
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