医者をめざす君たちへ 知っておかなければ損する「現実と未来」 の商品レビュー
おそらく高校生の頃に買って読んだのだと思うが、いま(医学部5年)再読して、医局制度や医療経済など、医師としてのキャリアパスに関して当時より参考になる部分が多かった。 なんと2003年に書かれたものの文庫版だが、10年経ってもあまり古びた感じはしなかった。逆に総合診療医のニーズの...
おそらく高校生の頃に買って読んだのだと思うが、いま(医学部5年)再読して、医局制度や医療経済など、医師としてのキャリアパスに関して当時より参考になる部分が多かった。 なんと2003年に書かれたものの文庫版だが、10年経ってもあまり古びた感じはしなかった。逆に総合診療医のニーズの増大などを予見している。
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著者にいつも関心するのは明晰さ、割り切りのよさです。 本書では医療経済の観点を述べられたところに味が出ています。 医療経済というのは、要するにその医療サービスの費用対効果、その研究費用による収入といった観点のようです。確かにこれはサラリーマンと私にとっても耳の痛い話です...
著者にいつも関心するのは明晰さ、割り切りのよさです。 本書では医療経済の観点を述べられたところに味が出ています。 医療経済というのは、要するにその医療サービスの費用対効果、その研究費用による収入といった観点のようです。確かにこれはサラリーマンと私にとっても耳の痛い話です。 こういう明晰さで行動していれば、と悔やまれることは、自分なりに思いつきます。嗚呼… 「結局は医療の進歩を規定するのは経済である」(p.268)とある。「要するに自分の学ぼうとする医学が将来、どの程度発達するのかは、医療経済の観点から見ないといけない。それに目を向けていないと、その分野はロクに研究費も使えず、あまり発達しないということになりかねないし、それどころか自分の収入もほかの医者よりずっと少ないということになりかねない」(p.271)とある。 高額の医療機器や検査機器がぜいたく品かどうか、という考察の部分だ。「ゲノム解析によってその患者にとって無駄な薬と役に立つ薬を分けることができるようになれば、明らかに一生のうちにトータルで飲む薬は減る」(p.265) このようにサービスそのものの社会的な費用と効果を明確化する観点が医療経済という観点のようだ。
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お医者の友達の苦労を少し知っておこうかなと、手に取りました。 少し和田先生の主観が入りすぎているきらいがあるのが、気になるところですが・・ 私は目指してないので参考になります。 本当に医者を目指す方は違う方向からも情報を得たほうがいいかもしれません。
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医者になろうとする人のみならず、いずれはお世話になるかもしれない人たちへ、医療の現場と未来はどうなるのか、これからの人間に託したメッセ−ジ。
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医局制度というものについていまいちよくわかっていなかったんだけれど、先日5年生の人たちと一緒に今お世話になっている医局の入局説明会(という名の飲み会)に参加したりして、話を聞いているうちにいろいろと考えるようになった。そんな時にたまたま本屋でこの本を見つけて、さらに勉強になった。...
医局制度というものについていまいちよくわかっていなかったんだけれど、先日5年生の人たちと一緒に今お世話になっている医局の入局説明会(という名の飲み会)に参加したりして、話を聞いているうちにいろいろと考えるようになった。そんな時にたまたま本屋でこの本を見つけて、さらに勉強になった。 「臨床と研究は両立しない」という話が一番突き刺さった。最初は良い臨床医を目指して入学してきた医学生達が、現在の研究重視の医局に「洗脳」されて、どんどん臨床を軽視するようになっていると。多分それは私のいるような地方の大学にはあまり当てはまらない気がするのだけれど、自分の中で何がやりたいのかと考えたときに、優秀な臨床医というよりは研究のやれる医者になりたいとどこかで思っていたこともあって、もしかして私って最初から「洗脳」されていたのかなあと思ってしまった。 まあこれからゆっくり考えていくことにするよ。 どっちかっていうと、医学部を目指している人よりも医学生が読んだ方がいい本だと思う。合格する前からこういう情報に詳しくて、実際に合格した人を私はあまり知らない…。 「精神科」を目指す人にもおすすめかも。
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