きいろいゾウ の商品レビュー
こんなに好きで。 でも、相手の過去にずかずか踏み込んでしまうのは怖くて。 いっぱい悲しい思いをしているけれど、それでもこんなに愛しくて、愛される相手が居ることが、とてもとても羨ましかった。
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ツマとムコの世界の共有。夫婦とは?お互いに解り合い、誰よりも信じあっていたはずなのに…見えない世界の表現が良い。テンポはゆっくりだが、ラストの流れは涙腺に訴えてくる。
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田舎に越してきた、ちょっと変な新婚夫婦。 一見静かな田舎暮らしの水面の下で、渦を巻く心。秘められた過去。 空を飛ぶ孤独なきいろいゾウと、背中に写し取られて動けない鮮やかな羽の鳥。 昆虫の死骸と、入れ物だけになった人間。 心臓が小さい女と、片方の耳が聞こえない女。 …...
田舎に越してきた、ちょっと変な新婚夫婦。 一見静かな田舎暮らしの水面の下で、渦を巻く心。秘められた過去。 空を飛ぶ孤独なきいろいゾウと、背中に写し取られて動けない鮮やかな羽の鳥。 昆虫の死骸と、入れ物だけになった人間。 心臓が小さい女と、片方の耳が聞こえない女。 …… いろんなイメージがぱらぱらとちりばめられていくうちに、そして小さなエピソードが重ねられていくうちに、だんだんと読者は、この本の世界につかっていく。 夫婦というのは、あかの他人が二人でいっしょに生きていくということで。そしてそのあたりまえのことがなんといとおしいのだろうと、そう思える1冊。 もちろん小説なので、それなりに事件はおこるのだけど。「相手のことをすべて理解することはできない」「でもふたりで一緒に生きていくことはできる」ということにかけては、どんな夫婦にもあてはまる世界なのだ、これは。 夫の名前は武辜歩。妻の名前は妻利愛子。ふたりが「ムコ」「ツマ」と呼び合うのは、この物語がけっして「特殊な物語」ではないという作者の意図が込められている、のだと思う。 未消化な部分も含めて、不思議な味わいがある作品です。最後の2ページは、わかっちゃいるけど、ほろっときました。
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独特のリズムと雰囲気。 それはツマとムコそのもので、読んでてやわらかい気持ちになれる。 このまま続くの??…と思ってたら、 どんどん深く沈んで胸が苦しくなっていった。 でもやっぱり私は西さんの描く心の奥のほうがすごく好きみたいです。
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再読とはいえ、覚えていた内容と全く違っていたような気が。ムコさんとツマさんの夫婦の物語。お互いがかけがえのない相手と思いながらも、その思いの自信のなさや相手を失ってしまったらという思いによる綻びを修復する物語。ムコさんとツマさんの二人の関係が本当に暖かくて心地よく、お互いが伝えき...
再読とはいえ、覚えていた内容と全く違っていたような気が。ムコさんとツマさんの夫婦の物語。お互いがかけがえのない相手と思いながらも、その思いの自信のなさや相手を失ってしまったらという思いによる綻びを修復する物語。ムコさんとツマさんの二人の関係が本当に暖かくて心地よく、お互いが伝えきれずにいる感じや綻びにうるうるとしてしまった。そして、物語のキーポイントとなる「きいろいゾウ」のお話もとても良かった。やっと読み直すことができて良かった。
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心にシンと染みてくる本でした。 やるせない気持ち。 279ページから280ページのやりとりが、とても痛々しくて印象的です。
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内容を何も知らずに読み始めたけど、こういう不思議ちゃん系主人公の話は私には無理。 それでも、ツマ視点だけならまだ読めたかも知れないけど、ところどころムコ視点での客観的なツマ描写が挟まれてるから、ツマの独りよがりさが浮き出てしまって、不愉快になるばかりだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
田舎に住む夫婦 ツマとムコさん ムコさん小説家 アレチさんセイカさん・・・近所のひと 登校拒否児の大地君 つまの語りとムコさんの日記で綴られる ムコさんの背中には色鮮やかな鳥
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分かりにくい部分もありましたが、夫婦の生活、夫婦の時間を大事にしたくなりました。 ツマさん可愛いなあ。
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痛くてしんどい。けれど、何だか読んでしまう、 そんな不思議な世界観。 現実と空想にあえて区別をつけない感じが独特。 1語1句考えながら読み進めてしまうと、 何だか戻ってこられない感じがしてしまうので、 何も考えないで読み進めるのがいいのかも。
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