現代企業の組織デザイン の商品レビュー
再読。すごくいい本だと今さら気づく。特に第3章の「企業の性質と目的」は、取引費用理論、所有権理論の概説としてすごく良くまとまっている。
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「企業組織をどのようにデザインすれば良いか」という点について、経済学的見地から、契約理論やゲーム理論等を用いながら検討する意欲作。 数式等による説明はないため、ビジネスパーソンにも十分読める内容であるが、レベルはかなり高い上に、抽象的な記述も多い。本書を読むに当たって、経済学の...
「企業組織をどのようにデザインすれば良いか」という点について、経済学的見地から、契約理論やゲーム理論等を用いながら検討する意欲作。 数式等による説明はないため、ビジネスパーソンにも十分読める内容であるが、レベルはかなり高い上に、抽象的な記述も多い。本書を読むに当たって、経済学の基礎的概念について予め理解しておく必要があるだろう。例えば、インセンティブ、エージェンシー理論、情報の非対称性、アドバースセレクション、モラルハザード、非凸(凹)性、ホールドアップ、財産権アプローチ、不完備契約といった概念についての理解が必要だ。基礎的概念を理解していないと、途中で論理展開を見失う可能性がある。 「結論(ベストプラクティス)は何か」を手っ取り早く知りたい向きには全く期待外れかもしれないが、組織デザインを検討する上での骨太の考え方を知りたい人にはお勧め。
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組織デザイナーの役割は、・・・適切な意思決定を企業の人びとに行わせるプロセスの集合をデザインすること、組織のコントロール可能な要素の適応を図ること。
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本書のエッセンスは、第二章「組織デザインの主要概念」にまとめられている。そこでは「補完性」や「非凸性」などの概念で組織を分析している。たとえば日本企業が高い競争力を発揮した自動車・家電などの分野では、生産要素の補完性が強く、複雑な共同作業の整合性(コヒーレンス)が重要で、一つの要...
本書のエッセンスは、第二章「組織デザインの主要概念」にまとめられている。そこでは「補完性」や「非凸性」などの概念で組織を分析している。たとえば日本企業が高い競争力を発揮した自動車・家電などの分野では、生産要素の補完性が強く、複雑な共同作業の整合性(コヒーレンス)が重要で、一つの要素の水準だけを引き上げても全体の水準は上がらない。
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