明るい夜 の商品レビュー
京都は大文字山の近くで、築60年以上のボロアパートに住む朋子。小説を書くという理由で働いていた本屋をやめてしまった工藤くん、横浜から京都の大学へ進学し、卒業後は朋子と同じくアルバイトで食いつないでいるイズミちゃんと仲良く過ごしていた。ある日、8月の週末にあるという京都の北のある町...
京都は大文字山の近くで、築60年以上のボロアパートに住む朋子。小説を書くという理由で働いていた本屋をやめてしまった工藤くん、横浜から京都の大学へ進学し、卒業後は朋子と同じくアルバイトで食いつないでいるイズミちゃんと仲良く過ごしていた。ある日、8月の週末にあるという京都の北のある町で行われる愛宕の火祭りへ、みんなで行こうと決めてから、イズミちゃんと連絡がつかなくなり…。 純文学な要素が結構はいってくるのだが、シンプルに人間ドラマとして読んでよいのだろうと思われる作品。なんかメッセージでもあるんかと気を張って読んでいたのだが、イラン人の話くらいで特に何もなかった。 そうなんよね、なにもない。 工藤くんが小説を書かなかったり、イズミちゃんが事件に巻き込まれたりかと思いきや、なにもない。当然ながら愛宕山へ行っても何もない。 だからといって退屈な日常が描かれるわけでもなく、過去と現代の話が行ったり来たり。しかしながら、過去の朋子と現代の朋子とは特に接点はなく、バラバラのストーリーのはずなのにすんなりと入ってくる。 京都の土地勘がある人だとより楽しめる作品だが、そうでない人にとっては☆1個減くらいになるかもしれない。 なお、最後は詩みたいにしないほうが良かった。
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大学を出てアルバイトをしている女の子が主人公。借りているアパートのことと、アルバイト先でのこと、彼氏との会話で構成。何があるというわけではない。ぬるい。良さがどこになるのかよくわからない。
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芥川賞ほか様々な賞にノミネートされている諸説手法に長けた若手の小説家黒川創氏の小説『明るい夜』を読了。さすがに上手だ。テーマは今の世のなかで行き先を見つけられず迷ってしまった青少年の苦悩か。若者本人が表現できない悩みが見事に描き出されている。
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- ネタバレ
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別にどうってことない。 ただのフリーターの話。 でも、なんか好きで何回もよんでしまう。 こういう盛り上がりの無い作品は「つまんね」と切り捨てることが多いのだが、なぜだろう。 空気感が好きなのかな。
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いくつか鮮烈なイメージがあった。 幕切れは感慨を残した。 でももうひとつ、何か物足りない感じがした。
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2012/01/25 パン屋でバイト、川べりで昼寝。一人暮らしのときに読んでいたら感触はちがったかも。
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友人・家族・戦争・過疎…いろんな問題がてんでバラバラに深まることなく綴られる。普段の脳ミソってこんな内容だ。でもそれを本にするならまとめよう。
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故郷についてどれだけ知っているか考えた。作者が京都を舞台にしてるのには文化、伝統、遺産が現存しているから。それを伝えるのに一番適している場所であり、作者も京都出身であるから。地名は知っていても、京都の知らない文化や歴史がいっぱい書かれていた。
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なんとなく共感できるのはたぶん、登場人物と同世代、似たような立場にいるせいだろう…。 (書かれてる舞台も同じだしな…想像しやすかったのかも…)
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