アウシュヴィッツの“回教徒" の商品レビュー
容所では飢えと憔悴と絶望によって、骸骨のようにやせ細り、目は表情を欠き、立っているのもままならなかった死にかけている抑留者を「回教徒(ムスリム)」と呼ばれていた。その名づけの理由は、「毛布にくるまった、死にかけの抑留者の姿が、祈りの際に地面にひれ伏すムスリムの姿に似ている」からで...
容所では飢えと憔悴と絶望によって、骸骨のようにやせ細り、目は表情を欠き、立っているのもままならなかった死にかけている抑留者を「回教徒(ムスリム)」と呼ばれていた。その名づけの理由は、「毛布にくるまった、死にかけの抑留者の姿が、祈りの際に地面にひれ伏すムスリムの姿に似ている」からであったと言われている。そのような状態でもムスリムは、食糧配給時に食べ物のにおいがすると、それまで身動きすらしなかった彼らは配給の鍋へと突進し、鍋から滴り落ちたスープに、地面を這いながらにじりよってきていた 。
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