ブーの国 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
青クヌギの木に残されたブーの国という記憶の話。 突然動き出した大仏。 肉親もなく唯一の存在だった犬すらも不要犬回収係に殺され、 自暴自棄になり歩き出した大仏の中に入って思い出される犬とゴミの少年との記憶と大仏が見ていたゴミの少年の最後。 両親に見放され、死んだ兄の思いを背負いながら においを仕事にしながら 兄の文通相手だった靴に姿を変えようとしている娘に芽生えた気持ちと別れで 兄を殺したのは自分自身だと認めたこと。 影屋という謎の正体を知るべく会いに行った少女。 親友の母の行方を聞くのは口実で、 自分自身に逃れたい親友の父との関係という罪を持っていたこと。 影屋に罪を吸い取ってもらう代わりに将来靴へと変わる運命の少女。 商売が傾きかけた願い屋の久々の仕事は 立ち退きの仕事だったが、青クヌギの木と一体化してしまった老人に唖然としつつ 彼のお話に耳を傾けていくうちに彼らは親子だったことがわかる。 影屋は、怖かったなー。 親友の失踪した母は倫理を無視して自らの体で奇声するハエの遺伝子を使って実験、妊娠した。 ハエの遺伝子を持った自分の子に愛情が芽生えたというのに 最初の子の中から新たに宿った第二の子が生まれたことにより 最初の子は死に、母は罪の背負うようになった。 不思議な、話。 ちょっと切なく、怖かった。
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自分の居場所を探す主人公たちの、愛にあふれた物語。全4編の短篇集で舞台は同じブーの国、話もなんとなく繋がっている。 どの物語もどこかどす黒い空気をまとってドロドロしているが、その中に少しの光が灯される。感動の物語かと聞かれるとそうではないと思うが、波長が合う人には涙モノかもしれな...
自分の居場所を探す主人公たちの、愛にあふれた物語。全4編の短篇集で舞台は同じブーの国、話もなんとなく繋がっている。 どの物語もどこかどす黒い空気をまとってドロドロしているが、その中に少しの光が灯される。感動の物語かと聞かれるとそうではないと思うが、波長が合う人には涙モノかもしれない。
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あ、この人はあの人だったんだね。知らんかった。 物語はいわゆるファンタジーというかSFというか叙事詩的な(意味解ってないが)そういった類のものだと思うのだけど、如何せん物語自体の奥行きがない気がします。 読解力がないという話も出てきそうですが。
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タイトルに惹かれて読んでみたのだが、意外な掘り出し物だった。「影屋の告白」はかなりの傑作。世界観が良い。
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