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エデンの命題 の商品レビュー

3.4

18件のお客様レビュー

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2010/08/03

エデンの命題は、アスペルガー症候群の勉強にもなって ちょっと知識がつきました(*´∀`*) ザッカリ・カハネの思い込みによるミステリー。 でも事柄に対する説明がストーリ中多いような気がした。 2番目のヘルタースケルターは実際の事件が元となっていたので 興味深く読めました。 ...

エデンの命題は、アスペルガー症候群の勉強にもなって ちょっと知識がつきました(*´∀`*) ザッカリ・カハネの思い込みによるミステリー。 でも事柄に対する説明がストーリ中多いような気がした。 2番目のヘルタースケルターは実際の事件が元となっていたので 興味深く読めました。 でも2番目の作品も、説明文が多いかな。

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2010/01/14

個人的には表題作より、「ヘルター・スケルター」がかなり好き。音楽は知らないんだけど、あのあまりに有名な事件がモチーフになっちゃってるもの。でもってこういうネタにつきものの「揺らぎ」感がいいなあ。どこまでが現実なのか、という。

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2009/10/04

さすが島田荘司というストーリーテリング。ネタの見せ方が非常に巧い。フィクションと分かっていても引き込まれるリアリティは、裏付けとなる情報量の賜か。時代の先端科学を扱ったミステリーは、消化しきれていない感じや無理矢理感を感じたり、そのネタに負けているなと感じることも多いが、そういう...

さすが島田荘司というストーリーテリング。ネタの見せ方が非常に巧い。フィクションと分かっていても引き込まれるリアリティは、裏付けとなる情報量の賜か。時代の先端科学を扱ったミステリーは、消化しきれていない感じや無理矢理感を感じたり、そのネタに負けているなと感じることも多いが、そういう違和感も感じさせない。ほんとこの人の旺盛な知識欲と表現力は底知れない。

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2009/10/07

『エデンの命題』 アスペルガー症候群の患者が住むエデン。しかしその正体が大富豪の臓器の移植のためのクローン人間の牧場だと知らされたエゴン。脱出し自分の臓器を奪う人間を殺害に向かう。 『ヘルター・スケルター』 昏睡から目覚めると2001年と言われた男。顔も70代の老人に(笑)そし...

『エデンの命題』 アスペルガー症候群の患者が住むエデン。しかしその正体が大富豪の臓器の移植のためのクローン人間の牧場だと知らされたエゴン。脱出し自分の臓器を奪う人間を殺害に向かう。 『ヘルター・スケルター』 昏睡から目覚めると2001年と言われた男。顔も70代の老人に(笑)そして女医とともに彼の失われた記憶をよみがえらせていく、その記憶はある犯罪に関するもの(笑) どちらも近未来的な雰囲気をだして騙された感じ(笑)現実的ではないしあり得ないとは思うが、小説にされると受け入れちゃうね(笑)

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2009/10/04

新本格ミステリの雄、島田荘司氏は、ここ何年も「脳」というものをテーマにした作品を発表し続けています。  なにしろシリーズキャラクターの大人気探偵、御手洗潔からして、現在はストックホルム大学で脳の研究をしているのでありますからして、おそらく島田氏は、脳についてのネタを相当沢山仕入...

新本格ミステリの雄、島田荘司氏は、ここ何年も「脳」というものをテーマにした作品を発表し続けています。  なにしろシリーズキャラクターの大人気探偵、御手洗潔からして、現在はストックホルム大学で脳の研究をしているのでありますからして、おそらく島田氏は、脳についてのネタを相当沢山仕入れていらっしゃるのでありましょう。  この中編集『エデンの命題』は、シリーズものではないのですが、やはり脳に こだわった作品2篇が収録されています。 「エデンの命題」では、アスペルガー症候群という、特別な自閉症について。 「ヘルター・スケルター」は、脳の器質障害について。  それぞれについて語りたいことはいっぱいあるのですが、具体的なネタにふれるのはやめておきます(ムズムズ)。  どりが島田氏の作品を好きなワケは、毎作、あっと驚く大技のトリックや、どんでん返しに、大いなるカタルシスを得られるところなんですが、それだけではありません。知的好奇心を刺激されるところも好きであります。この本でも、「エデン…」を読んで自閉症について調べたくなりましたし、「ヘルター…」は、実際の歴史的な出来事を題材にしてますので(ネタバレになってませんよね?;;)それについてもネットであたってみたりして。  それから、島田氏の作品は時々とても切ないです。名作『異邦の騎士』などは、涙なしには読めません。「エデン…」では、自閉症の子どもたちが、どのような社会生活を強いられているのか、患者の一人称によって書かれています。「ヘルター…」では、ベトナム戦争について書かれています。 涙まではいきませんでしたが、どちらも、なかなか切なかったです。 『エデンの命題』、ミステリマニアとしては、トリックが小技かもと思ったりもしましたが、その分、普段ミステリを読まれないけれど、脳と精神の関係などに興味のある方にも、お楽しみ頂けるのではないかと思います。

Posted byブクログ

2009/10/04

ここ最近脳と認識に凝っている(いや、わりと最初のほうからかも知れんけど)島田先生。本格推理小説の中でも島田荘司の書くものってよく考えたら誤認識をトリックの根幹にすえたものが多いですね。情報を時には省略し、時には補完して処理している人間の脳は、「意外」のものには騙されやすくできてい...

ここ最近脳と認識に凝っている(いや、わりと最初のほうからかも知れんけど)島田先生。本格推理小説の中でも島田荘司の書くものってよく考えたら誤認識をトリックの根幹にすえたものが多いですね。情報を時には省略し、時には補完して処理している人間の脳は、「意外」のものには騙されやすくできているのですよね。 さて、中篇2編を収めたこの一冊。そのうち一編は21世紀本格―書下ろしアンソロジーに既出の「へルター・スケルター」。筋立てとか結末は面白いんだけど時代背景に難がないか?というのを読み終わってしばらくはあまり気にさせないのがベテランの腕と言うものです。表題作はアスペルガー症候群の子供たちを集めた施設を舞台に、ユダヤ陰謀史観(これは史観というのかね)を中心にお話が進んでいきます。ここで書かれるアスペルガー(広義では自閉症に含まれる)の子供たちは実際にはどうなのかわかりませんが、さもありなんといった風に描かれていて、彼らの認識する世界が結末をちょっと切なくも救いのあるもの(見方を変えると救いがないような気もしますが)にしています。トリックと言うようなもの(あえて言うなら全体がトリックか)はなく、ちょっとサスペンスアクションっぽい珍しい一品。傑作ってわけではありませんが、そこそこ楽しめます。

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2009/10/04

話としては面白かったけどミステリとしてはどうかと…。 中編2編が入っているのですがどちらもメインテーマの説明にページを割きすぎかな「うまく騙された!」感はあるのにもったいない…。 同じようなテーマを使っている『ネジ式ザゼツキー』はすごく面白いと思ったのですが…。中編向きではなかっ...

話としては面白かったけどミステリとしてはどうかと…。 中編2編が入っているのですがどちらもメインテーマの説明にページを割きすぎかな「うまく騙された!」感はあるのにもったいない…。 同じようなテーマを使っている『ネジ式ザゼツキー』はすごく面白いと思ったのですが…。中編向きではなかったのかも。

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2009/10/04

中編二作品が収録されている。それぞれが、発生工学と脳科学。作者は、「新世紀の本格ミステリーには、まったく新たな材料がよい」と書いているが、どう好意的に見ても言い訳としか思えない。これが“新たな材料”なのか? ページのほとんどをその材料のレクチャーに費やし、読み終えてみれば、難解な...

中編二作品が収録されている。それぞれが、発生工学と脳科学。作者は、「新世紀の本格ミステリーには、まったく新たな材料がよい」と書いているが、どう好意的に見ても言い訳としか思えない。これが“新たな材料”なのか? ページのほとんどをその材料のレクチャーに費やし、読み終えてみれば、難解な記述や同意できない新解釈で煙に巻かれた気がしてならない。この手の展開は「ネジ式ザゼツキー」では面白く感じたが、本作品はどうもいただけない。謎解きの“謎”が完全にすりかわっている。

Posted byブクログ