中途障害者の告白 の商品レビュー

三好和宏(著者)

2010/04/19

働き盛りの40代前半に失聴した著者の手記です。

この手の手記はたくさん出版されていますが、特に他の手記と目立って異なるところはありません。よくも悪くも、「よくある手記」です。

文章としては、「です、ます」調と「だ、である」調が混在していて読みにくかったり、仮説から結論までをあまりに簡単に導いてしまったりと、あまり書物としては誉められない部分もあります。ですが、当事者の手記ということで、読んでみる価値はあるのではないでしょうか。

全体的にはそれほど目立った視点のある本ではありませんが、時折、ハッとさせられる表現が書かれてあることがあります。

途中にある宗教の件は、ちょっと異質な感じがしますが、これも含めてこの人の人生なのでしょうから、それはそれでよいのかもしれません。