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津山三十人殺し の商品レビュー

3.8

28件のお客様レビュー

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2012/02/04

「八つ墓村」のモデルとなった、有名な事件について。前半は調書や証言を淡々と紹介、後半はそれらをつなぎあわせた、殺気迫る再現。途中で興味深い会話、二二六事件や阿部定事件など、影響を与えた背景がうまく混ざっている。動機が病気とリビドーというのがなんとも今と違う。筑波氏のルポはリビドー...

「八つ墓村」のモデルとなった、有名な事件について。前半は調書や証言を淡々と紹介、後半はそれらをつなぎあわせた、殺気迫る再現。途中で興味深い会話、二二六事件や阿部定事件など、影響を与えた背景がうまく混ざっている。動機が病気とリビドーというのがなんとも今と違う。筑波氏のルポはリビドー絡みが多いな。良ドキュメント。

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2011/09/28

昔日の資料をそのまま引用している部分は、非常に読みにくく、苦痛にすら感じたが、後半の犯人の生い立ちを描いた部分では、現在の感覚では計り知れないことも多く、興味を持って読めた。

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2011/07/28

今でも語り継がれる猟奇殺人事件、通称津山三十人殺し。この事件を犯人の生育歴から追ったノンフィクション。 凄惨たる連続殺人事件の有様が冒頭に記されている。内容は行政文書(警察における調書等)による証言で構成されているため、小説家の文章ようなおどろおどろしさは感じないが、行政文書か...

今でも語り継がれる猟奇殺人事件、通称津山三十人殺し。この事件を犯人の生育歴から追ったノンフィクション。 凄惨たる連続殺人事件の有様が冒頭に記されている。内容は行政文書(警察における調書等)による証言で構成されているため、小説家の文章ようなおどろおどろしさは感じないが、行政文書からも血なまぐささが伝わってくる。 事件の概要の記述の後に、犯人の生育歴が記述される。これは当時の週刊誌の役割も果たしていた新聞記事の抜粋等からも構成される。 犯人はいかにして猟奇殺人に至ったか? その謎は結局解き明かされぬままだったように思うが、それでも生い立ちを知ることで、犯人の鬱屈した感情と家庭内の軋みを感じ取ることができた。 事件は昭和13年、初版は1981年刊行のものであり、文体は少し読みづらい。

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2010/11/06

インパクトのある本でした。夜、一人で読むと怖いです。 阿部定事件についても、かなりのページを割いており、お値打ち感があります。

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2010/03/06

地元にほど近いところで、数十年前に実際に起きた事件について書かれた本です。 金田一耕介シリーズで有名な八つ墓村のストーリーのモデルになったと言われています。 実際の事件調書や村人の証言なども登場してきます。 結構生々しくて血なまぐさい一冊です。

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2009/10/07

この事件は「八つ墓村」のモデルになった大量殺人事件だす。第1部は事件の概要の記録で、言葉遣いが昭和13年頃という事で読みにくくてちょっとかったるいが、そこを我慢して読むと第2部からはおもしろくなる。犯人の幼少期を年ごとに追って、当時の時代背景やら狭い村の複雑な人間関係なども詳しく...

この事件は「八つ墓村」のモデルになった大量殺人事件だす。第1部は事件の概要の記録で、言葉遣いが昭和13年頃という事で読みにくくてちょっとかったるいが、そこを我慢して読むと第2部からはおもしろくなる。犯人の幼少期を年ごとに追って、当時の時代背景やら狭い村の複雑な人間関係なども詳しく説明されておる。特に犯人は阿部定事件に強い関心を寄せていたので、阿部定事件についてもけっこう詳しく書かれておる。犯行の様子も各家の図解などがあり、なまなましくよくわかる。昭和初期なのになんとなくこの犯人って、現代の猟奇的殺人事件の犯人像っぽいのが驚き。後、これって「ぼっけえきょうてえ」ってホラー小説の舞台の岡山で起きたんだけど、夜這の風習とかが残る山村の淫らでいかがわしい人間関係の数々とかが「ぼっけえきょうてえ」の中のいろんな短編の暗〜い山村イメージと重なっていっそうおどろおどろしい気分になってしもた。

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2009/10/04

津山事件をはじめて知ったのはいつだったろう。田舎が岡山だったこともあってかとても印象に残った話だった。到底生まれる前の話で効いたはずもないんだけれど、どこで聞いたのか覚えてません。30人というすごい人数だということだけでかなり印象深かったんだけど、とてもその犯人の人間性について興...

津山事件をはじめて知ったのはいつだったろう。田舎が岡山だったこともあってかとても印象に残った話だった。到底生まれる前の話で効いたはずもないんだけれど、どこで聞いたのか覚えてません。30人というすごい人数だということだけでかなり印象深かったんだけど、とてもその犯人の人間性について興味を持ちました。いったいどんな人だったんだろうって。実際本を読んで感じたのは、普通の人だったんだなということと、非常に感受性が高い人だなということ。感じすぎるということは、ある意味辛いことだということでしょうか。

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2009/10/04

戦前に起きた大量猟奇殺人事件のルポタージュ。 津山事件は現在、世界で第3位の犠牲者30人を出した大量殺人事件だ。加えて、この事件の恐ろしさはこの30人殺しが「一晩で」行われた点だろう。 本は事件の犯人・都井が犯罪に至るまでを年齢を追って記している。冗長な部分も多いが、読めば都...

戦前に起きた大量猟奇殺人事件のルポタージュ。 津山事件は現在、世界で第3位の犠牲者30人を出した大量殺人事件だ。加えて、この事件の恐ろしさはこの30人殺しが「一晩で」行われた点だろう。 本は事件の犯人・都井が犯罪に至るまでを年齢を追って記している。冗長な部分も多いが、読めば都井が犯罪に走った経緯が理解できる。 後半は圧巻である。筆者は資料からこのルポを書いたらしいが、リアルに当時の映像が浮かんで来る。

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