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首輪物語 の商品レビュー

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2022/08/31

【感想】 気合い抜けそな表紙絵のに惹かれて読み始めてみました。清水義範さんはかなり好きな作家ですがたまにおもしろく感じられないこともあります。この本はそういうタイプだったかも。 【内容】 ・犬が演じる『指輪物語』のパロディ。 ・ティンカー・ベルから見た『ピーターパンとウェンディ...

【感想】 気合い抜けそな表紙絵のに惹かれて読み始めてみました。清水義範さんはかなり好きな作家ですがたまにおもしろく感じられないこともあります。この本はそういうタイプだったかも。 【内容】 ・犬が演じる『指輪物語』のパロディ。 ・ティンカー・ベルから見た『ピーターパンとウェンディ』。ティンクはまあこんな感じやったろうなと思います。 ・関西弁でしゃべるマーチ家の四姉妹の話が普通に続いてたら『細雪』と合体した。そういや似てるかもしんないですね。 ・「あこや貝夫人」だが『真珠夫人』とは関係ないもよう。よくあるステロタイプのメロドラマの異常さが見えてくる。 ・観たことないけどたぶん「あいのり」のような番組である「こいたび」からだんだん女性がいなくなりある物語とリンクする。 ・若手書道家とアイドルと恋のありよう。 ・ロビンソン・クルーソーの冒険をドキュメンタリー番組風に。彼の不満は? 【一行目】チワワ族は体の小さな種族である。

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2019/01/20

清水さんのパスティーシュ、安定した質で安心して読めます。 表紙秀逸(^^ 表題作以外もイケます。「パウダー・スノー」ですが実は私は谷崎の「細雪」読んだ事ないんだけど、楽しめたし、むしろネタ元の「細雪」を読みたくなりました。

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2010/08/29

 いつものパロディ集。指輪を首輪に置き換え、チワワを主人公にした「首輪物語」が典型だ。これもいつもの通りだが、僕にとっては哄笑というよりも微笑のおもしろさである。  ラブ・ワゴンの「あいのり」と西遊記を組み合わせたり、ロビンソン・クルーソーを「プロジェクトX」でやったり、そうい...

 いつものパロディ集。指輪を首輪に置き換え、チワワを主人公にした「首輪物語」が典型だ。これもいつもの通りだが、僕にとっては哄笑というよりも微笑のおもしろさである。  ラブ・ワゴンの「あいのり」と西遊記を組み合わせたり、ロビンソン・クルーソーを「プロジェクトX」でやったり、そういうセンスがおもしろく思うものが印象的であった。こういう芸当は作者ならではだと思う。  が、一番気に入ったのは、「ティンカー・ベルの日記」だ。タイトル通りの内容だけど、語り口が楽しく、気持ちよく読んだ。 2007/4/1

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2011/07/16

パスティーシュ文学といわれても何のことかわからなかったが、この本を読んでパロディのようなちょっと違うような。でも面白かった。大好きな指輪物語は「首輪物語」となって犬の世界の話となっている。大方のあらずじどおりに早足で進むのだが、最後が効いている。第2部はあるけどもう書かないよって...

パスティーシュ文学といわれても何のことかわからなかったが、この本を読んでパロディのようなちょっと違うような。でも面白かった。大好きな指輪物語は「首輪物語」となって犬の世界の話となっている。大方のあらずじどおりに早足で進むのだが、最後が効いている。第2部はあるけどもう書かないよってそれはないなあ、作者の気分しだいなのかア。細雪かと思ったら若草物語で大阪弁で語られる「パウダースノー」。文体は細雪で内容は若草物語かと思ったら途中から細雪の姉妹たちも登場してこの先がと思ったところで終わってしまった。残念、まだまだこの先が読みたいような気がする。「亀甲マン」は何とあの映画ヒーローから来ているのか。未読の方は何故亀甲マンなのかお楽しみに。「あこや貝夫人」は「真珠夫人」のパスティーシュなのだろうか。原作を知らないのでどうなのか良くわからないのが正直なところだが、この最後に「解説」として書かれている文があってこそこれは生きていると思う。エー、もっと続きをと思った気持ちを見透かしたようなこの解説。思わず笑ってしまう。元が何なのか全くわからなかったのが「渚のカルメン」もともとを知っていればもっと楽しめたのにと思う。「細雪」読んでみたくなったなあ。

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