すらすら読める論語 の商品レビュー
著者曰く、無人島みたいな場所へ一冊だけ本を持って行けるなら、迷わず論語だという。家族や友人への敬愛を説いた論語を孤独な空間へ持参する事の是非は置いておいたとしても、そうこられると、やはり読むべき一冊だろうか、という気持ちにさせられるものだ。 1時間程で読めてしまう内容であり、漢...
著者曰く、無人島みたいな場所へ一冊だけ本を持って行けるなら、迷わず論語だという。家族や友人への敬愛を説いた論語を孤独な空間へ持参する事の是非は置いておいたとしても、そうこられると、やはり読むべき一冊だろうか、という気持ちにさせられるものだ。 1時間程で読めてしまう内容であり、漢文、訳文、補足説明という順に進む。ああ、これは論語からだったかと気付かされる言葉も多い。しかし、あれ、論語ってこんな浅い当たり前の内容だったろうか、と正直思ってしまう。知識人と教養人とを分け、利己的なのをただの知識人とする。その振る舞いの中で中国式の仏教観を用い、地獄の話をする。 だが、被支配階級を統制するために使われた論語が、正しく判断基準になり得るだろうか。利己的という言葉は、表層だけ捉えても駄目である。利他的もまた、利己的と言える。つまり、行為の目的別に二分するのではなく、行為そのものを受け止めなければならない。相手の腹を探るから、利己とか利他とか言うのだ。論語は、まだその次元なのだろうか。
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「己の幸福を求める」のは人間の本能 人は清く、正しく、美しいなどといううすっぺらで観念的なみかた。 儒教の死生観・・・魂(精神)魄(肉体)、死を迎えると魂魄は分離、雲と白骨のイメージ
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