ニセモノ師たち の商品レビュー
骨董品の真贋鑑定から…
骨董品の真贋鑑定から見えてくる人間鑑定といった著者の論説がユニークでおもしろかった。ニセモノの魅力やニセモノで稼ぐ人たちなど知らない世界が詳細にかかれて興味深く拝見しました。
文庫OFF
骨董品自体にドラマがあるので 当然、それを取り扱う人間達にもドラマが あって、逸話、苦い思い出、人情話など 色々な種類の話を品と同時に集めることになる。 本物と偽物に対する知識もアリ、テレビでは見れない若気の至りのエピソードなどてんこ盛りの一冊「いい仕事してますねぇ」
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※このレビューにはネタバレを含みます
「鑑定団」で有名な著者の、骨董・ニセモノに関する体験・考察。 いかに骨董商の世界が特殊かつ厳しいか、また「目利き」が難しいかがよくわかります(いかにニセモノが多いかということですが)。素人が手を出してはいけない世界ですね。
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私には元来、収集欲とか所有欲というものがない。寧ろ無所有欲と言うか自分で背負える荷物だけを友に旅するように生きるのが理想だと思っている。但、古書や絵画、骨董、食通のような趣味人の話はよく読む。一種の反作用の様なものだろうか?著者は『開運!なんでも鑑定団』の人気鑑定人であり「いい仕...
私には元来、収集欲とか所有欲というものがない。寧ろ無所有欲と言うか自分で背負える荷物だけを友に旅するように生きるのが理想だと思っている。但、古書や絵画、骨董、食通のような趣味人の話はよく読む。一種の反作用の様なものだろうか?著者は『開運!なんでも鑑定団』の人気鑑定人であり「いい仕事してますね」の決め台詞で知られる。容易には知り得ない骨董品業界の内情が知れて非常に興味深いが、業界オメルタの掟でもあるのか、語りが抽象的かつくどい。最後の「座の文化」から「立の文化」への変化に伴う、新しい美の発見の主張には共感。
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“贋作”が持っている、強烈な魅力のようなものを改めて感じさせられる本だった。本物があれば偽物もあり、そこにはドラマがある。 そんなふうに思ってはいけませんか。
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読んでると、ご本人の声で脳内再生されてしまうくらいには開運お宝鑑定団が好きです。 それと北森鴻さんの狐シリーズが無性に読みたくなりました。
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人気番組「お宝何でも鑑定団」のファンの方なら、きっと一気に読んでしまう、とっても面白い本です。 鑑定士中島誠之助氏の人柄がにじみ出ていて、著者のファンにもなってしまいます。 ニセモノをどうやって作るか、こんな裏話を知ったら、恐ろしくて骨董に手を出せなくなってしまうかも。
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本物と見紛うばかりのニセモノを作るってどんな人たちなんだろう、そんな才能あるならオリジナル作ればいいのに、と軽い気持ちで読んだのですが、見事にそういう軽い話ではありませんでした… う~ん、骨董の世界って、悪く言えば旧弊な業界なのですね。 それはそうと、ニセモノでアレな商売してる人...
本物と見紛うばかりのニセモノを作るってどんな人たちなんだろう、そんな才能あるならオリジナル作ればいいのに、と軽い気持ちで読んだのですが、見事にそういう軽い話ではありませんでした… う~ん、骨董の世界って、悪く言えば旧弊な業界なのですね。 それはそうと、ニセモノでアレな商売してる人たちは何だか、呉服業界でアレな商売してる人たちと似たものを感じますよ。 中島先生は、さすがに目利きなので、そういう騙し騙されの商売はこれから次第に通じなくなっていくだろうと踏んでる感じでした。そして、そうした徒花の消失を少しだけ惜しんでる気がしました。 というか中島先生って、かなりアレな人ですね。TVで見てる分には誠実そうな業者さんにしか見えませんでしたよ。なんと怖ろしい…
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1938年3月5日、東京は青山に生まれた骨董商・古美術鑑定家。 『開運!なんでも鑑定団』で、壺や茶碗や絵皿に向けて語られるその歯切れのよい口調、素人にも解り易い視点、しかしズバッと切り出される故事来歴や本物を見分けるポイントの押さえ方など、最初に見たときからいっぺんに好きになっ...
1938年3月5日、東京は青山に生まれた骨董商・古美術鑑定家。 『開運!なんでも鑑定団』で、壺や茶碗や絵皿に向けて語られるその歯切れのよい口調、素人にも解り易い視点、しかしズバッと切り出される故事来歴や本物を見分けるポイントの押さえ方など、最初に見たときからいっぺんに好きになってしまいました。 本来、私が志向・嗜好するのは無名の民衆の作った、そこいら辺に転がっている二足三文のフォークロア=民芸なのであって、有名な誰それが作ったであろう高価な商品に何の興味も持っていないのですが、たまたま座興で、自分の審美眼を確かめるみたいな感じでこの番組を見ていて、それほど骨董や古美術には詳しくないのですが、出品された品物が本物かニセ物か、幾らくらいするのかは、割と私のヤマ勘は当たる方で、今まで80%以上の確率で当たっています。 それにしても、古伊万里鑑定の第一人者である彼のひと声で、その相場が左右されると言われるのですから、弟子入りして修業すれば私でも、少しはましな鑑定家に、ひょっとして彼の右腕にもなれるでしょうか? いや、どう考えてもやっぱりダメですね。だって私は、眺めているだけでは気が済まなくて、すぐにお茶碗や皿を実際に使ってしまうから。
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骨董の世界はなんだか妖しい香りがする。 なぜなら、見る人によってモノの価値が決まるから。そこに絶対はない。ホンモノとニセモノがあり、そしてまた同時にイイモノとクダラヌモノという別の観点がある。だから、それを見極めるところに、プロの超越した力と自分の美意識への信念が見える。 骨...
骨董の世界はなんだか妖しい香りがする。 なぜなら、見る人によってモノの価値が決まるから。そこに絶対はない。ホンモノとニセモノがあり、そしてまた同時にイイモノとクダラヌモノという別の観点がある。だから、それを見極めるところに、プロの超越した力と自分の美意識への信念が見える。 骨董を語ることは人間の信念や欲望を語ること。非常にいい目を持っている人も、束の間の欲望でその目が狂わされる。その一方で、ホンモノと同じぐらいに存在感を放つニセモノ達。極められたニセモノはホンモノに負けぬ力を持つ。それを作り出すニセモノ師たちの、少し歪んだ熱意と信念。それはドラマよりも深く、根深く、面白い。 著者の語り口文章も読みやすく、読んだあとに、素直、に面白いと思った本です。
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