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愛国心 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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姜 尚中と西部 邁の…

姜 尚中と西部 邁の組み合わせが面白い。質の高い議論が交わされていて飽きさせない。歴史、社会などいろいろな角度から日本を語る。勉強になる。

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以外にも三人の意見が…

以外にも三人の意見が一致する点が多い。その原因は西部氏があとがきで分析している。用語の説明も丁寧にしてあってわかりやすいつくりになっている。

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バランスはよいが、ま…

バランスはよいが、まとまりはない。電車の中の暇つぶしにどうぞ。

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2014/03/02

田原総一郎、西部邁、姜尚中の3人が、愛国心というテーマについて論じた鼎談です。 西部は、個人が歴史の中に深く根づいている存在であることを自覚するところにパブリック・マインドの拠り所を求め、そうした自分自身のルーツに立ち返っていくところに愛国心の根拠を求めます。他方姜は、明治期以...

田原総一郎、西部邁、姜尚中の3人が、愛国心というテーマについて論じた鼎談です。 西部は、個人が歴史の中に深く根づいている存在であることを自覚するところにパブリック・マインドの拠り所を求め、そうした自分自身のルーツに立ち返っていくところに愛国心の根拠を求めます。他方姜は、明治期以来の近代国家としての日本がどのように作り上げられていったのか、さらに戦後の冷戦構造の中で問われないまま残されたものが何かということを鋭く分析し、愛国心という装置を相対化する視点を示そうとしています。 観念的なレヴェルで「国家」が問題にされているため、抽象的な議論に終始しているという批判もあるかもしれませんが、浅薄な自称「リアリスト」の国家論よりも、思想的な深みのある西部、姜両氏の議論のほうが、個人的にはおもしろく読めることを再確認しました。 この2人の国家論に、戦後の日本の社会状況や政治状況をつぶさに眺めてきたジャーナリストの田原がツッコミを入れて、靖国神社の問題や憲法改正問題、東アジアにおける地政学的な問題など、具体的な状況に落とし込んで両者の立場を検証する視点を提出しています。 テレビの討論番組ではしばしば議論が噛み合っていないように見える3者ですが、本書では真正面から論点を提示し合い、それぞれの立場の相違がはっきり示されています。

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2009/10/07

ゼミの文献発表で使った本で、うちの青春の一冊です。 西部さんに、すごい興味を抱くきっかけになった。

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2009/10/04

 郵政解散以降の展開によって、この国がいよいよ衆愚政治に突入した感を深めていた頃にちょうどこの本を読み終えました。  田原総一朗・西部邁・姜尚中という、およそ一致点を見出せないような三氏の討論。どうなるのやらと思ったら、三氏も認めるように、日本は戦後アメリカの植民地であって、愛国...

 郵政解散以降の展開によって、この国がいよいよ衆愚政治に突入した感を深めていた頃にちょうどこの本を読み終えました。  田原総一朗・西部邁・姜尚中という、およそ一致点を見出せないような三氏の討論。どうなるのやらと思ったら、三氏も認めるように、日本は戦後アメリカの植民地であって、愛国心不在の民主主義が展開されてきたという基本線で一致。それをどうするのかがそれぞれ異なりますが、いつまでアメリカに依存するのかという問題意識は共有されていたようです。  アメリカ(英米)に依存するというのは、いわば黒船以来の国是だったようにも思いますが、戦後は大陸への夢(野望?生命線?)を切り捨てることによって、それが徹底されたようにも思います。小森陽一の言葉を借りれば「自己植民地化」ということなのでしょう。そこから脱却する足がかりが「愛国心」なのでしょうか。  愛国心とはとどのつまり、「お国のために死ねるのか」ということになるわけですが、正直な話、そういう覚悟を持てる人ってどの程度いるのでしょうか。私はとてもその覚悟は持てません。では、この国のために死んでもいいと思えるような国にしていけばいいということなのでしょうか。それでいいかどうかもよく分かりませんが、その努力はしないとどうにもならないかなと思います。  憲法改正が現実味を帯びてきた今こそ、単純さの裏側にある複雑さを見通すような、冷静な省察が求められているように思います。

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