バースト・ゾーン の商品レビュー
肉体的にも精神的にも社会的にも極限まで不健康な♪こんなことやだな・されたらやだな♪のオンパレード。ハリガネムシやポラード病の「静かなイヤな感じ」もいいけれど、ところどころ笑ってしまうしかできない、クチュクチュバーンを継ぐ真骨頂世界観を再び味わえた。しばらく「ヤダミ」のインフレが続...
肉体的にも精神的にも社会的にも極限まで不健康な♪こんなことやだな・されたらやだな♪のオンパレード。ハリガネムシやポラード病の「静かなイヤな感じ」もいいけれど、ところどころ笑ってしまうしかできない、クチュクチュバーンを継ぐ真骨頂世界観を再び味わえた。しばらく「ヤダミ」のインフレが続き、例えば幼女の殺人などの現実の報道を見ても、心はそれほど動かない自分にこそ恐怖を抱くほど、副作用は大きい。
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各登場人物の視点から次第に判明していく世界の状況。中盤まではドキドキしながら読めたけれど、最後まで読むことでこの世界の状況がわかっても、なにも自分の中には名にも残らず…
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高校の時に読んだんやけど、小説にこんなラストってあるんやー!と感動してしまった作品です。(今読んでも同じように思うかは分からんが) この登場人物たちはこの世界でたまたま焦点を当てられただけで、特に、なにもしていない、なにひとつ出来事は起こってなかった、これまでの展開はいったいなんだったの、て思ってしまうような救いようのないラストに心臓ぎゅんぎゅんしちゃった!
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最初は何でこんな本を手に取ってしまったんだろ?と何度も思いながら嫌悪感で気持ち悪くなりながら意地で読み続けてたら、海を越える辺りからエネルギーに飲み込まれページをめくる速度が上がった。もうちょっと不快な描写をソフトだったら凄いな!と感じただろう。読後ちょっと放心する。
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私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ ...
私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2012.6.11読了 流石に芥川賞作家の手になるもの。 文章力が優れていることは、間違いない。 文章の上手い若手から中堅の作家を数名、挙げることができるが、その中でも才が見られるひとりである。 いつも、小説に大切なものとして、その小説ならではの香りと、その小説の世界をどれだけ構築出来ているのか、ということを挙げているが、これはまさにテロリンの世界を、その文章力とあいまって、見事に創り上げていて、奇想的な内容にも関わらず、グッと引き込まれた。 往々にして、このような作品では、最後が尻つぼみになっているものが多いような気がするが、本作ではメッセージを持ちながら、上手くまとめられていて、得心のいくものに仕上がっている。 物語としては、その内容から、好みが分かれるだろうが、私は面白く読めた。 ただ、この小説から立ち昇る香りが、あまり感じられない、もしくは無い。 この内容やそこそこの長編であるのに、何だか、星新一氏のショートショートのような無機質な感じがした。もちろん、それのように上品ではないが。 星作品のように、それがこの作品の香りということかもしれないが、そうだとすると、この作品であれば、かなり面白味に欠ける。 作品の中で、離人感や感覚の一部が妙に強調される描写があるが、かなりリアルで、作者はきっと、いろいろな経験を実際にされているんだろうなと思わされた。
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伊丹空港で移動中の暇つぶしに何となく購入。 読み進んで行くうちに、どんどん気分が暗くなります。 こないだこの本に出てくる謎の生き物が、夢にも出てきました。。 暴力的な場面やグロいシーンなど満載の、ちょっと救われないお話。でも映画に出来そうな感じもする。
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「テロリンを殺せ!」 たび重なるテロのために、民衆の心は愛国心に燃える。 国家はテロリン撲滅の大号令を出し、民は地上最強の武器「神充」を求めて 志願兵となり大陸へ向かう。 そこで待ちうけていたものは・・・ 芥川賞受賞作家っていうから期待して読んだんだけど これはちょっと(汗 ...
「テロリンを殺せ!」 たび重なるテロのために、民衆の心は愛国心に燃える。 国家はテロリン撲滅の大号令を出し、民は地上最強の武器「神充」を求めて 志願兵となり大陸へ向かう。 そこで待ちうけていたものは・・・ 芥川賞受賞作家っていうから期待して読んだんだけど これはちょっと(汗 途中で「はぁ?テロリンは??」ってなったのは ラストにちゃんとオチがあったけど、 それでもあまりにも爆裂すぎる^_^;
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外道SFだけど、メインは純愛。 テロリンってなテロリストのいる世界、カップルが喧嘩して「このテロリンめ!」なんぞと言おうものなら、周りの通行人がテロリンと言われた方を集団暴行して殺しちゃうような世界。(もちろん無罪扱い) 内臓の中に手をつっこまれて、かき回されるような不快感を味わ...
外道SFだけど、メインは純愛。 テロリンってなテロリストのいる世界、カップルが喧嘩して「このテロリンめ!」なんぞと言おうものなら、周りの通行人がテロリンと言われた方を集団暴行して殺しちゃうような世界。(もちろん無罪扱い) 内臓の中に手をつっこまれて、かき回されるような不快感を味わいたい人向け。
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ある意味とってもジェンダーな作品。 王太郎さんの小説を初めて読んだ時の感覚を思い出した。 理解不能で気持ち悪いんだけど、何故か読めてしまう不思議。
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これは文学を通じてすべての人間に贈る戦争だ。著者が反戦を意識して執筆しただろうという個人的な考察も否めないが、暴力と殺戮、錯乱と乱交描写に溢れた荒廃した世界で、我々人間は実に「くだらない」存在なのである。まずその事実によって読者は打ちのめされるだろう。「生きる」という生命の営みが...
これは文学を通じてすべての人間に贈る戦争だ。著者が反戦を意識して執筆しただろうという個人的な考察も否めないが、暴力と殺戮、錯乱と乱交描写に溢れた荒廃した世界で、我々人間は実に「くだらない」存在なのである。まずその事実によって読者は打ちのめされるだろう。「生きる」という生命の営みが崩れ落ち、廃人と化した時こそ、人間の真の姿なのだ。どんな人間も自分の生に何らかの意味付けをすることなしには生きられない。人間の持つ創造力、素晴らしい文化を生み出し、なぜ生きるのかという根源的な問いに明確な答えを与える世界観や価値観の創造という高度に文化的な営みは、底なしの悪意を生み出すものである。生命の営みは、そもそも人間の「意味」の尺度では計れず、存在していること自体に意味はなく、ただ「在る」というだけだ。人間の対極にあるもの、人間の特性を完全に捨て去った生物=それが人間の本当の姿なのだ。人間として生きていく、人間の存在そのものをリアルにとらえたおぞましい作品に圧倒されながら一気読みである。筆者の言うとおり、どうやら私の身体にも内なる暴力が潜んでいるらしい。
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