十字路のあるところ の商品レビュー
十字路のある街での6つの短い物語。それぞれの終わりに、「十字路の探偵」という章がついていて解説というか説明というかあとがきと、その話に関する写真がいくつか。カラーじゃなくあえて白黒なのが世界観を惹きたててる。 どれも不思議な話だけど、でももしかしたら何処かにこの十字路の街が実在す...
十字路のある街での6つの短い物語。それぞれの終わりに、「十字路の探偵」という章がついていて解説というか説明というかあとがきと、その話に関する写真がいくつか。カラーじゃなくあえて白黒なのが世界観を惹きたててる。 どれも不思議な話だけど、でももしかしたら何処かにこの十字路の街が実在するんじゃないか・・・そう思いたくなる。 そしてこの6つの十字路は、一見バラバラなように思うけど、全て同じ街の中にあるのかもしれない。目線を変えただけで。 吉田篤弘さんの本は不思議なメッセージ性があるというか、とにかく大ファン。大好き。 この本は装幀も独特で本屋で一目ぼれ。でも買って数年読まないままだった…自分の本棚にあるだけで素敵だし落ち着く。
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一人でお散歩しているはずなのに、 此の世で最も気の合う人と ふたりでぶらぶらお散歩しているかのような、 そんな心地よさを感じる物語。 言葉を追ってる意識も無いのに、 意思だけで伝わる会話を ぼんやりと眺めているかの様な… 私はきっとこの作家さんがすごく好きなんだと感じた。 ...
一人でお散歩しているはずなのに、 此の世で最も気の合う人と ふたりでぶらぶらお散歩しているかのような、 そんな心地よさを感じる物語。 言葉を追ってる意識も無いのに、 意思だけで伝わる会話を ぼんやりと眺めているかの様な… 私はきっとこの作家さんがすごく好きなんだと感じた。 最も好きな『黒砂糖』より 「いいか吉田君。 夜には果てがない。そのことを忘れてはならん。 果てがないものは次々と驚きを見せる。 それを誰にも気付かれぬ様、こつこつと拾い上げて行くんだ。」
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埃っぽい臭いのする本。 他の本に比べると、ちょっと渋い印象。 私は他の作品の方が好きです。 写真からストーリーを感じて◎
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本の内容とは全く関係ないけれども 吉田篤弘の本は 吉田篤弘の本である ということだけで私はとても安心する いつもなんだか不安でぐらぐらする足元を それでもいいんじゃない とマイペースに生きる けしてはなやかではない登場人物を見ると 私は自分が肯定されたような気分になる どうか大き...
本の内容とは全く関係ないけれども 吉田篤弘の本は 吉田篤弘の本である ということだけで私はとても安心する いつもなんだか不安でぐらぐらする足元を それでもいいんじゃない とマイペースに生きる けしてはなやかではない登場人物を見ると 私は自分が肯定されたような気分になる どうか大きく作風を変えないで欲しい わがままな読者の願いです
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「つむじ風食堂」も、十字路の角にあったのだった。これは、「クラフト・エヴィング商會の作家と写真家が街を歩いて拾いあげた六つの絵巻」クラエヴィ(?)の本の場合、帯は外してはいけないような気がします。どの本でだったかな、書籍の装幀や帯まで含むデザインする、かの商會が、「これほどバラン...
「つむじ風食堂」も、十字路の角にあったのだった。これは、「クラフト・エヴィング商會の作家と写真家が街を歩いて拾いあげた六つの絵巻」クラエヴィ(?)の本の場合、帯は外してはいけないような気がします。どの本でだったかな、書籍の装幀や帯まで含むデザインする、かの商會が、「これほどバランスも色も文字デザインも考え抜いて作っているのに、買ったとたんに帯を無造作に外すのは許せない」というようなことを書いていたのを目にしたからです。だからこそ。『ないもの あります』が、「帯を剥がせない」ように作ってあったのを見て爆笑したのでした。この本も、下3分の1ほどの帯がタイトル文字と同じ色調のグリーンで、それが本体・見返しや栞紐とも階調をなす趣向。こういう帯は、剥がせません。私は基本、「なんとかフェア」とか大げさな文句の付いた帯は剥がして、少しすっきりしたところで本棚に並べる主義です、帯は捨てません、本体に挟んでおきます。でも、クラフト・エヴィング商會だけは別、帯までおろそかにはできません。
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街の中のちょっとした謎や違和感を探る人たちの姿を、 十字路の影から見守っているような話。 師匠というものの存在を大きく感じさせる。
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6つの短篇が収録。6篇とも現実からふわりと1歩浮いた位置を流れるような、吉田さんらしい不思議な雰囲気だと思います。一篇一編のタイトルもすごく綺麗で好き。あと装丁が、とても綺麗な本です。この本も緑を基調としたしんとした雰囲気。汚れやすそうで扱いに非常に気を使ってしまうのだけれど。
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十字路のある風景を淡々とかつ清浄な空気をまとわせた優短編。 様々な十字路を風景につむがれていく物語。 十字路探訪をしてみたくなります。 一番好きなのはコンクリートを突き破って生える雑草や花に水をやって回る話。 自然に生えているようで実は誰かが「雑草の生えている風景」を作っていたら...
十字路のある風景を淡々とかつ清浄な空気をまとわせた優短編。 様々な十字路を風景につむがれていく物語。 十字路探訪をしてみたくなります。 一番好きなのはコンクリートを突き破って生える雑草や花に水をやって回る話。 自然に生えているようで実は誰かが「雑草の生えている風景」を作っていたら。 想像すると面白くてムフフーとなります。
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2007.07. 吉田さんの書く文章の空気が好き。どんどん好きになる、ちょっと奇妙なぽよりとした世界。ここにありそうで、きっとどこにもない十字路ばかりの街。夜の話が良かったな。眠れない夜、どうしようもない孤独感に苛まれる時に、ファンファーレを想像するのはとても楽しい気持ちになれそ...
2007.07. 吉田さんの書く文章の空気が好き。どんどん好きになる、ちょっと奇妙なぽよりとした世界。ここにありそうで、きっとどこにもない十字路ばかりの街。夜の話が良かったな。眠れない夜、どうしようもない孤独感に苛まれる時に、ファンファーレを想像するのはとても楽しい気持ちになれそう。
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夢かうつつか。物語の痕跡を探して、物語の中の十字路を訪ねて歩く――作家が「水」をめぐる物語を模索する「雨を聴いた家」、「影の絵」を描くオビタダが主人公の「水晶万年筆」など、6つの短編を、文章とモノクロ写真で構成。人気制作ユニット、クラフト・エヴィング商會の物語作家と写真家による新...
夢かうつつか。物語の痕跡を探して、物語の中の十字路を訪ねて歩く――作家が「水」をめぐる物語を模索する「雨を聴いた家」、「影の絵」を描くオビタダが主人公の「水晶万年筆」など、6つの短編を、文章とモノクロ写真で構成。人気制作ユニット、クラフト・エヴィング商會の物語作家と写真家による新しいコラボレーション。
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