痛いひと の商品レビュー

明野照葉(著者)

2024/07/25

8篇の短編集。1番最後の『汝の隣人愛すべし』が
お気に入り。人間の精神というか核の部分に触れるとぞわ〜〜と怖さが溢れるお話。

2017/02/12

　作品解説(帯より)：あなたの隣にいませんか？　一人で妄想するひと、突然怒るひと、イヤなときに必ずいるひと、死んでいるのに自覚がないひと…不思議で奇妙で怖い人たち。　いつどこで出逢うかわからない――逢いたくないけどもう逢ってしまっているかもしれない「あのひと」と「あなた」のストーリー八編を収録。

　一風何の変哲も無い日常生活の中、いつでも誰の身にも起こり得る何気ない状況を描写しているが、だからこそ時折背筋が凍るような恐怖を感じる場面が多々ある。8編の異なる物語中、いくつか連作にはなっているものの、それでも各登場人物はそれぞれ圧倒的な存在感を携えており、短編としてはかなり読み応えがある。

2016/01/15

霊感夫婦の周りに起きる事件簿短編集。
最後の話の
「こっちとそっち、どっちが異常？」
うーん、異常って自分を基準に相手をそう判断したとしても、それを判断する自分が果たして異常ではないのかどうかが問題だよね。

2013/10/11

ここまでではなくても周りにいる妄想してる人、怒っている人などなど。
短編で読みやすいけど、結局痛いところから抜け出せずに終わってしまうのが…痛い。

2012/04/29

再読。文庫本「降臨」の改題前のものとは知らず、読み始めて気づいた。
タイトルとおりの痛い人たちの短編集。
全編、登場人物が微妙につながっているのが面白かった。
（図書館）

2012/04/19

８編からなる短編集。

　読んでいて「あ～何だかわかるな、こんな感じ」と思ったその時、私は『痛いひと』なのか？って思っちゃって、複雑な心境に。

　本の帯に

　　あなたの隣にいませんか？　　

　一人で妄想するひと、突然怒るひと、イヤなときに必ずいるひと、死んでいるのに自覚がないひと…不思議で奇妙で怖い人たち

　とありました。

　いたら困るよ、こんな人達！

　でも、面白く読めました。

2010/11/02

私が思う「痛い人」とは違った痛い人たちのお話。
この本で言う痛い人たちは、
不思議に力を持っていたり
超敏感だったり
痛いと言うよりは
しんどいだろうな…と言う人たち。

2010/04/22

まさに「痛い」ヒト総力出演！の連作短編集。

根木さん体質、辛いだろうなぁ。でもこういう人いそう。
「天敵」な人、いる。そして三すくみもある。
マンションの隣に雨宮夫妻みたいな人たち越してきたら
やだなぁ。でもそういう状況に遭遇する可能性も無きにしも非ず。

まさかこんな変な人は実際いないよねー、と思いつつも
絶対に出会わないとは断言出来ないような境界線な人たちが
あとからあとから。
うわっ気持悪！と思ったり、ニヤリとしてみたり、ひとしきり
他人事として見たあとに、自分の身に関わる可能性を
考えてみるとちょっとぞわっとするかも。

だってよく考えてみたら、いるかも、いやむしろもっと
ヘンな人もたくさんいるよな、という気にさせられるんだもの。

2009/12/29

ちょこっと（？）病んだ、でも案外身近にいそうだな、という人たちの物語。
一番痛いな、と思ったのは「充実」。これを読むと、本当に「充実」ってのはなんなんだろうなあ、と思わざるを得ない。ラストの逆転とオチも、怖い。
「それだけは言わないで」も巧いなあ。いや、こういう人っていそうだわ。逃避するのに楽な行動だしね。しかし……やっぱり怖い。

2009/10/29

いつの間にか歯車がズレていってしまい、やがて行く先は・・・・？？
様々な「痛いひと」をテーマにした短編集
いくつかは連作になってます。
最後の「汝の隣人愛すべし」は怖かったーーー！！