集合住宅デモクラシー の商品レビュー
「集合住宅と日本人」と内容がほぼかぶり。ページ数が少ない分、内容がシンプル。その代わり、レッチワースとか騒音オバサンの話とかが出てこない。お勧めするのは「集合住宅と日本人」。 これは集合住宅にまつわる話だけど、その形式は「個人」と「集団」の関係性で、そのまま国民と国家に当て...
「集合住宅と日本人」と内容がほぼかぶり。ページ数が少ない分、内容がシンプル。その代わり、レッチワースとか騒音オバサンの話とかが出てこない。お勧めするのは「集合住宅と日本人」。 これは集合住宅にまつわる話だけど、その形式は「個人」と「集団」の関係性で、そのまま国民と国家に当てはめることができる。つまり、コミュニティを維持しようというスローガンは選挙に行こうというスローガンと一緒だ。(直接民主制と間接民主制の違いはあるけど) つまりそれは面倒くさい。確かに信託に基づく共同性を成立させ維持することは大切だけど、そんな面倒くさいことにカロリーを使ってられるかってことなのだ。 僕たちは仕事と日常生活の間に何かしらの境界線を引いて生きている。「好きを仕事に」に憧れるのも、その境界線のせいだ。普段の生活ではできる限り気張りたくない。これはムラ社会日本に対する反動だ。でも世界を見渡せば境界線があるほうが特異だ。生活を営むことは会社で戦うことと、流体のように繋がっているはず。 著者は欧米のゲーテッド・コミュニティと日本の超高層マンションを同類と見た。この考えはなるほどだ。でもその囲い込みの意味は全く違う。これじゃゲートに囲まれたアメリカ人を悪くは言えない。
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