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三国志名言集 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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文章的な名言(や名節)が勢揃い

興趣をそそる装丁としっかりした外函。値段は高めながら、タイトルも相俟って、かなりわくわくと期待し、購入したのが本書だった。 所謂、「ニーチェの言葉」のような箴言集とは違う。全体の文字数も多く、「ニーチェ~」のようにライトな書物ではない。「読み込む」だけのボリューム感ある、肉料理...

興趣をそそる装丁としっかりした外函。値段は高めながら、タイトルも相俟って、かなりわくわくと期待し、購入したのが本書だった。 所謂、「ニーチェの言葉」のような箴言集とは違う。全体の文字数も多く、「ニーチェ~」のようにライトな書物ではない。「読み込む」だけのボリューム感ある、肉料理に譬えてよいかもしれない。目を皿にして、じっくり三国志の世界に浸りたい人向けの書物といえる。

聖熟女☆ミ

2013/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三国志演義の120回(段ともいうべき、それぞれが講談の集まり)から一つづつの詩を選び、白文、読み下し古文、そして日本語の解説文が並んでいるものです。これだけでも十分に三国志の世界を思い出し堪能できました。リズム観あふれる文体は豪傑たちが小気味良く活躍する姿を彷彿とさせてくれます。三国志から出てきた故事成句は知っていたつもりでしたが、新たに勝敗は兵家の常、脾肉の嘆、魚の水を得たるが如し、良薬口に苦し、既に隴を得て復た蜀を望まんや、白眉、破竹の勢いをはじめとして沢山のものを新発見したように感じます。著者の曹操に対する見方が好意的なことも印象深いです。やはり英雄として、自らに敵対した人物を赦し(例えば袁紹に密かに通じた人など)、腹心の部下を殖やしていくという故事の多いことに改めて驚きです。知っている話の確認が多かった中では、「吉川・三国志」の世界の後の、蜀滅亡後の詳しさは初めて知る出来事が多く、新鮮でした。

Posted byブクログ