電話相談の考え方とその実践 の商品レビュー
電話相談という心理臨床界で最近見直されてきた領域。 従来はいのちの電話等ボランティアが中心のものであったが、専門家によるカウンセリングとしての可能性について触れられている。 各専門の先生が各章担当されており、その差異と共通する課題は現場の人間から見ても納得。
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時々こういうものが提供してくれるかもしれない実用の技にすがりたくなるのだが、やはり惹き付けられてしまうのは村瀬先生の深遠にして温かい人間哲学の方である。 「教養の極み」から産まれ出る言葉や技を求めて、実践と内省と読書が続けられなければならない。 相談とはこの世のあらゆる葛藤の現場である。必要なのは相談そのものに対する自由と責任である。しかし相談員はそれを確実なものとして捉えることができない、というのが相談のもつ逆説だ。できるのはそれでもあきらめずに求め続けることだけなのである。
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電話相談は顔の見えない相談で、声だけで判断しないといけない困難性がある。一般的な心理カウンセリング的な技術も必要だが、最後はその人の人間性が出るという話が多かった。それを村瀬先生は「人間の教養の極み」と一言で述べられていた。けだし名言。
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