呪いの博物誌 の商品レビュー
著者はこの本を「人間の愚行の博物誌」と呼んでますが、これをそのままの意味にとってはいけません。著者は呪法を人間や社会にとっての、必要悪的な安全弁のひとつであると論じています。人が己の闇と対峙するための方法としての呪術、今の人が忘れがちな、しかし決して目を背けてはならない心の闇を覗...
著者はこの本を「人間の愚行の博物誌」と呼んでますが、これをそのままの意味にとってはいけません。著者は呪法を人間や社会にとっての、必要悪的な安全弁のひとつであると論じています。人が己の闇と対峙するための方法としての呪術、今の人が忘れがちな、しかし決して目を背けてはならない心の闇を覗くきっかけとして本書をおすすめします。
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おどろおどろしく生々しい呪いの事例が挙げられているけれど、それが言いたい本ではない。むしろ異界=外部との交感こそが呪いの本質であることを述べている、一読すると事例に引きずられがちだけれど、その内容をよく噛み締めるべき著作だと思う。後半部に多く頷けるところが多かった。引用した部分は...
おどろおどろしく生々しい呪いの事例が挙げられているけれど、それが言いたい本ではない。むしろ異界=外部との交感こそが呪いの本質であることを述べている、一読すると事例に引きずられがちだけれど、その内容をよく噛み締めるべき著作だと思う。後半部に多く頷けるところが多かった。引用した部分は、女陰をのぞくという言葉の強さにインパクトがありそうだけれど、これはラスコー以来人間の文化的営みの原点とも言えること。
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人類は処理しきれない怒りや悲しみといった心の奥のドロドロを、呪いや まじないでガス抜きをしてきた。丑の刻参りから人体秘薬の作製法まで、 古今の文献を博捜してひたすらグロテスクな呪術を紹介する、究極の 日本呪術百科。
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