改訂 道徳教育論 の商品レビュー
価値観が多様化している現代で、どのような道徳教育を行うべきかを考えた本。具体的なハウーツだけではなく、理論面を中心に考えているところが特徴。 1部では、「原理的考察」として、1章で道徳の普遍性・多様性について、ロックの自然法論とポパーの批判的二元論から紹介している。2章では、道...
価値観が多様化している現代で、どのような道徳教育を行うべきかを考えた本。具体的なハウーツだけではなく、理論面を中心に考えているところが特徴。 1部では、「原理的考察」として、1章で道徳の普遍性・多様性について、ロックの自然法論とポパーの批判的二元論から紹介している。2章では、道徳の習得をスキーナとローレンツの学習理論から説明し、3章で日本の道徳教育の略史、現在の学習指導要領の道徳教育について述べている。 2部では、「諸問題」として、個性尊重・価値判断が増える中での問題、コールバーグの理論、国際化、国旗・国歌問題をとりあげている。 道徳問題は自分の受けてきた教育、風評などから、ややエキセントリックに問題を糾弾されることが多い。その意味では、落ち着いて考えることができる良書だと思う。
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