マリー・アントワネットの娘 の商品レビュー
アントワネットに興味のある私としては、このタイトルは外せない一品でしょう。 アントワネットに娘がいたのは知っていたけど、アントワネットの死後、彼女がどういう人生を送っていたのかなんて、知ろうともしなかったなぁと思う。 アントワネットの娘、マリー・テレーズは、72歳まで生きたんだっ...
アントワネットに興味のある私としては、このタイトルは外せない一品でしょう。 アントワネットに娘がいたのは知っていたけど、アントワネットの死後、彼女がどういう人生を送っていたのかなんて、知ろうともしなかったなぁと思う。 アントワネットの娘、マリー・テレーズは、72歳まで生きたんだって。 その頃としては長寿なんだって。 長生きしたんだなぁってのが最初の印象だったけど、でもその人生はあまり「幸せ」と呼べるものではなかったみたい。 そりゃあそうでしょう、だって革命によって父母を殺され、兄弟も病死したりなんかして天涯孤独の身になっちゃってるんだもの。 「決して微笑んだことがない」と言われていたんだって。 かわいそうにねぇ。 王族になんか産まれずに、普通の一般人として産まれていたら、もっともっと幸せな人生を送れたかもしれないのに。 タンプル塔に幽閉されて、父、弟、母、叔母と次々と引き離されて、しまいには塔に1人取り残されて長いこと暮らして、しまいには言葉を忘れかけて、明瞭な発音ができなくなっちゃってたって言うんだから。 それがまだ15,6歳の頃だったっていうんだから。 マリー・テレーズ本人が悪いわけでもないのに、つくづくかわいそう。 だからこの人、庶民にすごい憎悪を抱いてて、少し高い地位に返り咲くと、すぐ復讐を始めて、そして庶民にまた憎まれて襲撃を受けて、追放されたりしてる。 でも「過去のことは忘れて、穏やかに暮らしましょう」なんて気持ちには、なれなかったんだろうなぁ。 藤本ひとみの歴史エッセイはとても読みやすくておもしろい。 本に出てくる縁の地を訪ねたくなってくる。
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