「組織力」の高め方 の商品レビュー
経営コンサルタント水島温夫氏による組織論。場、サークル、チーム、グループの4つの違いを踏まえた組織マネジメントの必要性については合意。日本企業が欧米流のマネジメントを表面だけ真似るだけでは勝てないという指摘についても合意。 しかし、欧米スタイルと日本スタイルと言う二元論に基づ...
経営コンサルタント水島温夫氏による組織論。場、サークル、チーム、グループの4つの違いを踏まえた組織マネジメントの必要性については合意。日本企業が欧米流のマネジメントを表面だけ真似るだけでは勝てないという指摘についても合意。 しかし、欧米スタイルと日本スタイルと言う二元論に基づき日本企業は日本らしさを活かすべきという主張はやや安直過ぎると思う。BCG出身の三枝匡氏は「V字回復」の中で欧米流マネジメントスタイルを提唱しているが、水島氏の「組織力の高め方」は三枝氏のそれと方法論はほぼ同じである。 日本的スタイルとか欧米的スタイルといった議論から入っても思考停止を引き起こすだけで、真の組織力は得られないと思う。パターン化された方法論ではなく、各企業の「らしさ」とおかれた環境を前提にした独自解を見出さなければ経営上の成果もなく、組織も存続できない。 本書の価値は否定しないが、本書の方法論を形だけ実践しても、あまり効果はないような気がする。真の答えは自社の中にしかない。
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組織に関する、日本と欧米の違いを示しながら、日本はどうすべきかという提案。塊という表現で、集いを定義しているのは興味深い。ただ、各社ごとに適用してみると、結局は個別に仕事をどう進めていくか、ということが大切ということに行きつくはず。
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