春の数えかた の商品レビュー
調べてみるとカマキリの積雪予知は反証が出ているらしく、仮説と実験の繰り返しで手探りしていくのだなとあらためて。ちょっとした気付きや疑問を捨てずにいると、知的世界は豊かになる。
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ブックオフで購入本 タイトルの素敵さに衝動買い。 動物行動学者さんによる優しさあふれるエッセイ。 鳥や虫たちの不思議にむむむっとなりました。 モンシロチョウのサナギってフレキシブル対応なんだ〜 蝶は、体を温め 外気温プラス5度で活動するんだ〜 ゴキブリの触覚フラフラ歩きは、食べ...
ブックオフで購入本 タイトルの素敵さに衝動買い。 動物行動学者さんによる優しさあふれるエッセイ。 鳥や虫たちの不思議にむむむっとなりました。 モンシロチョウのサナギってフレキシブル対応なんだ〜 蝶は、体を温め 外気温プラス5度で活動するんだ〜 ゴキブリの触覚フラフラ歩きは、食べ物探すためで、行き当たりばったりだけど、それで1日を終えるという充実した日々を過ごしてるんだ〜 虫が灯りに突っ込むのは、人間の罪だなぁ〜 とか、なるほどが満載。 そして、緑いっぱい自然いっぱいっていうけど、それって雑草や害虫を排除した人工物だよね、よく考えてみてって、チクリと問題提起も絶妙。
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動物学者の書いたエッセイ。 良い意味で、学者らしくない文章です。 専門的なエッセンスはごく僅か、でもその厳選された何行かにハッとさせられる部分がありました。
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動物行動学者のエッセイと聞いて、学術的な記載があって難しいかな?と思ったが、そんなことなく。 スラスラ読めるし、自然や生き物に対する作者の感性が温かい気持ちにさせてくれる本。
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虫たちや植物の生態について、作者の疑問とその答えが書かれている。しかし、それがさらなる疑問に繋がって行くので、自然に対する興味が尽きない。
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先月桜が咲き始めたころに品川エキュートの中の本屋さんで見つけて読んだんだけど、久しぶりに心穏やかにこんな草の匂いがする本を読めました。滋賀県立大学の元学長日高先生の本。
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「春の数えかた」というタイトルにときめいて購入。生物学者の方のエッセイで、主に虫に関する考察について書かれていますが、論文というより作者の視点を追って世界を見る・観察することができる読みものとして、最後まで興味を持って読みました。世界の考察の仕方が面白い。「 ホタル」の章でカタツ...
「春の数えかた」というタイトルにときめいて購入。生物学者の方のエッセイで、主に虫に関する考察について書かれていますが、論文というより作者の視点を追って世界を見る・観察することができる読みものとして、最後まで興味を持って読みました。世界の考察の仕方が面白い。「 ホタル」の章でカタツムリが貝であることに驚きました。葉っぱの上を進むのに、貝なのか… スリッパやシャワーの感想(というかツッコミ)が楽しい。これは人間を動物として考察しているのかな。 人里・共生・エコロジーについて考えさせられました。主張と妥協。 疑問で終わる章が多いのも魅力。世界は不思議だらけ。 生きものは、それぞれの方法と待ち方で春を待っている。また生まれてくるために。 偶然にも、読了した4/22はアースデーらしい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
さあ、春を探しに行こう。 自然を見ていただろうか。自然はそんなものだと、勝手に思っていないか。季節を感じることも忘れがちな日々に反省して、身の回りを眺めてみようと思った。シンプルな文章で書かれた柔らかなエッセイ。
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10年以上前に書かれたものなのに、全然色褪せることがない。日高さんの研究者としての深い見識と洞察、そして、柔らかい眼差しで書かれた文章の数々。ちょうど、NHKの「SWICHIインタビュー達人たち」で中村桂子さん(この方もとても素敵な方だなと思っている!)を見たばかりで、日高さんも...
10年以上前に書かれたものなのに、全然色褪せることがない。日高さんの研究者としての深い見識と洞察、そして、柔らかい眼差しで書かれた文章の数々。ちょうど、NHKの「SWICHIインタビュー達人たち」で中村桂子さん(この方もとても素敵な方だなと思っている!)を見たばかりで、日高さんも中村さんのような匂いを感じた。この世代の方たちの柔らかい言葉、眼差しが本当に好き。 「自然にやさしく」「自然との調和」「自然との共生」という言葉の不自然さを知る。そう、自然の多様性は、植物と昆虫の激しく熾烈な競争とせめぎ合いの結果にすぎないのだ。言われてみればそうだよなぁとしみじみ納得。その結果が私たち人間には「調和」に見えているだけのこと。 私たち人間には「人間のロジック」があり、自然にも同様に「自然のロジック」がある。そのせめぎ合いが、「人里」であり、日高さんは「人里」の重要性を説く。これから、私たち人間が地球に生きるもののひとつにすぎないと真摯に受け止め生きていくために、「人里」を考えることがとても大切なことのような気がしてきた。 そして、個人的にはかまきりの話とシャワーの話が面白かった。
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去年?一昨年? それくらいに亡くなった動物行動学の、日本における第一人者のエッセイ集。 筆者の研究生活のあれこれ、生い立ちなどにも触れながらエッセイは進む。 カイコの分泌腺をとるという、微細な手術のこと。 もちろん、カイコはその後生きていてくれないといけないわけだが、まあ、なん...
去年?一昨年? それくらいに亡くなった動物行動学の、日本における第一人者のエッセイ集。 筆者の研究生活のあれこれ、生い立ちなどにも触れながらエッセイは進む。 カイコの分泌腺をとるという、微細な手術のこと。 もちろん、カイコはその後生きていてくれないといけないわけだが、まあ、なんとすごい技術なんだろう。 院生時代、出入りしていた先生のもとにいた、かわいい助手さんは――その後奥さんになった人なんだろうか? そんなことを、こちらもとりとめもなく、思いながら読んだ。
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