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和みの百色 の商品レビュー

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2022/07/01

似た系統でも何種類もの色名があり、昔の人の色彩感覚の豊かさは素晴らしいものがある。実際にその色を染める方法が書かれているのが面白かった。 名前だけ知っていて実際の色をよく知らなかったものもあり、勉強になった。 もっと自然の中にある色を注意して見てみると、微妙な色合いを楽しむ心を養...

似た系統でも何種類もの色名があり、昔の人の色彩感覚の豊かさは素晴らしいものがある。実際にその色を染める方法が書かれているのが面白かった。 名前だけ知っていて実際の色をよく知らなかったものもあり、勉強になった。 もっと自然の中にある色を注意して見てみると、微妙な色合いを楽しむ心を養えるだろうか。たまにはあちこちに出かけてみたり、様々な時間帯に外を歩いてみるのも良いかもしれない。

Posted byブクログ

2011/09/09

日本らしい美しく繊細な色がカラーでたくさん紹介されており、美しい日本の自然色と合わせて紹介されています。 見ているだけで心が落ち着きます。 時節行事もあわせて紹介されており、日本古来の暦の送り方を一緒に学ぶことができます。 日本人が色を表現した数は千以上になるとのこと。四季の鮮...

日本らしい美しく繊細な色がカラーでたくさん紹介されており、美しい日本の自然色と合わせて紹介されています。 見ているだけで心が落ち着きます。 時節行事もあわせて紹介されており、日本古来の暦の送り方を一緒に学ぶことができます。 日本人が色を表現した数は千以上になるとのこと。四季の鮮やかな国ならではの多さです。 毎色、染め方や染料の原料などが専門的に紹介されていると思ったら、著者は染司でした。 色は、季節ごとにまとめられていました。 見たこともない色、読めない色がたくさん出てきます。 海松(みる)色、一位色、憲法黒色、今様色、香色、甕覗(かめのぞき)色、かりろく色、こうろぜん色、承和(そが)色、はじ色、はりずり色、路考茶色(ろこうちゃ)、木賊(とくさ)色、弁柄色、紅絹(もみ)色、団十郎茶色など。 あるいは、色の名前としてあるのは知っていても、実際にはどんな色なのか分からずにいた蘇芳色なども。 やはり、植物由来の名前が一番多いですね。 「四十八茶百鼠」の色彩など、日本ならではの表現の美しさ。うっとりします。 特に、紫色のバリエーションの細かさには驚きました。 京紫、江戸紫、薄紫などのほか、帝王紫とか藤、二藍、桔梗、藤袴などなど微妙な違いで別の色と見做されます。 若竹色ならぬ青紅葉色という色もあり、すてきです。 また、白の下に紅色を重ねた雪ノ下色もロマンチック。 巻末には、登場した天然染料も紹介されていました。 日本ならではの表現の繊細さを愛でられ、幸せを実感できる一冊です。

Posted byブクログ