旅、ときどきライカ の商品レビュー

稲垣徳文(著者)

2014/05/14

さっらとしたエッセイという印象。個人的な話に終始していて、旅についてもライカについても内容は充実しているとは言い難いが、気軽にパラパラと読む分には丁度良い。著者のファンにとっては良質な一冊なのかもしれない。文庫本にしては写真が豊富で紙質もしっかりしている点では非常に読み易い。

2012/02/24

シルクロードの旅はオアシスをめぐるバスの旅。
オアシスの花嫁は村をあげての結婚式。朝から晩まで300人。
南極は意外と暖かい。ゼロ度くらい。
プラグが違って使えない充電器。
嵐を呼ぶ男。スコールにあって膝まで土砂が……靴を脱いだら傷だらけ。それでも嵐のあとは晴天だ。
横浜から海外へ行けるのだという興奮、中国の水平さんとの筆談。
台湾にはカメラマンにランクがあると騙されたこと。
自然とカメラが集まってくるという彼女に、半年後ライカを結納していたこと。

心温まるカメラや旅のエピソードを、淡々としたでも印象的な文体で読めて出会えて幸せな一冊でした。