禁断の一日 若妻と美母が牝になった時 の商品レビュー
繰り返される脅迫凌辱の果てに辿り着いた母子の境地
サブタイトルには「若妻と美母が牝になった」とあるが、若妻は最初から牝であり、とんだ女狐である。男と一緒に現れる凌辱者の側だからである。本作のヒロインは36歳の美しき母であり、その息子が主人公である。人気のない別荘での暮らしは一瞬にして修羅場と化す。 男による強引かつ理不尽な...
サブタイトルには「若妻と美母が牝になった」とあるが、若妻は最初から牝であり、とんだ女狐である。男と一緒に現れる凌辱者の側だからである。本作のヒロインは36歳の美しき母であり、その息子が主人公である。人気のない別荘での暮らしは一瞬にして修羅場と化す。 男による強引かつ理不尽な凌辱を受け続ける母。 若妻の淫らな挑発と誘惑に抗うも屈服する息子。 どちらも息子の目の前であり母の目の前である。 さんざんに責め立てられる母の被虐美を目の当たりにし、若妻によって筆下ろしを(半ば強制的に)済ませた主人公が、いわゆる「大人の階段」を急速に上り詰めた果てに知ったのは、貞淑な母もまたオンナであること。その艶姿の美しさ。その心は母子から男女へと変わる。変わろうと、その垣根を越えようとする。そして、若妻に虐げられるように駆け上がっていく息子のオトコを見た母もまた母子から男女へと変わることを受け入れる。実の母と実の息子が激しい脅迫凌辱の、その先に見つけた、歪ながらも清らかな、新たな愛情。そこへ至るまでの一夜物語である。 この作者は理不尽な凌辱を描いても最後は必ず甘くハッピーな結末を用意しており、本作もそれは踏襲されている。肉欲的な快楽には一時的に溺れた瞬間こそあったものの、心まで屈することはなかった母が最後の最後に心を許したのも息子である。逃走犯として別荘に転がり込んできた凌辱者達がどのように姿をくらましたのかは分からない。翌日の母の姿を見るに捕まった形跡はなく、用が済んだとばかりに消え去ったのであろう。身勝手極まる凌辱者達を一貫して描くことで残された母子の健全さが際立ち、そうであっても最後は禁忌の一線を越えることで背徳感が醸成されているようでもある。 互いの痴態を晒され、その煽情的かつ官能的な姿に退廃的ながらも麗しき品格を見出した2人が最後の一線を越える、その瞬間を、それまでとの対比でピュアに描いたからこそ官能小説らしい、美しい余韻を残したように思う。
DSK
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