ラファエル前派の世界 の商品レビュー
19世紀イギリスでロマン主義とともに勃興した「ラファエル前派」についての解説書。 論の流れとしては、ラファエル前派の創設から第二世代の終焉までを、派の中心人物D.G.ロセッティの伝記とその人間関係をもとに描いていくというモノ。美学的評価や社会学的・歴史的評価というよりは評伝の積み...
19世紀イギリスでロマン主義とともに勃興した「ラファエル前派」についての解説書。 論の流れとしては、ラファエル前派の創設から第二世代の終焉までを、派の中心人物D.G.ロセッティの伝記とその人間関係をもとに描いていくというモノ。美学的評価や社会学的・歴史的評価というよりは評伝の積み重ねといった色の作品。 一方で女性とラファエル前派の関わりという興味深い一章も存在。当時の文化に対する有閑女性の関わりの深さが美術界でもあったのだなということを認識することができた。
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19世紀イギリスの芸術運動とそれに関わった人々の人生の話。ミレイ、ロセッティ、バーン・ジョーンズが中心。私が好きなのはウォーターハウスなんだけど、口絵一つと文章一行くらいしか記述はありませんでした。 ラファエル前派がどういうもので、どんなふうに始まりどんなふうに消えていったのか...
19世紀イギリスの芸術運動とそれに関わった人々の人生の話。ミレイ、ロセッティ、バーン・ジョーンズが中心。私が好きなのはウォーターハウスなんだけど、口絵一つと文章一行くらいしか記述はありませんでした。 ラファエル前派がどういうもので、どんなふうに始まりどんなふうに消えていったのか、そしてどんなふうに残っているのか、関わった人々の生き様がどんなものであったのかを概観することができたので、今まで眺めていた絵画がどんな社会や思想の中で生まれてきたものなのかイメージできてきました。また違った楽しみ方が出来そうです。 画家の恋愛を含めた人間関係が小説もびっくりな三角関係だったり四角関係だったりするのが何とも言えない感じですが、だからこそあの絵にあんな雰囲気が出たんだろうなあというのもあって、それもまた面白かったです。
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