コミュニケーション障害入門 の商品レビュー

エレナプラント(著者),ペラジー・M.ビーソン(著者),ジュリーバルクマイヤー(著者),テオドール・J.グラック(著者),フランシスハリス(著者),リンダノリス(著者),アン・マリーサープ(著者),石坂郁代(訳者),岩田吉生(訳者),太田富雄(訳者),見上昌睦(訳者),藤野博(訳者),藤原加奈江(訳者)

2013/03/25

　書名から、自閉症、ＡＤＨＤ等の情緒障害のことを扱うものと予期できるが、本書で扱うのは、そのような狭い領域だけではない。
　コミュニケーション障害には、聴覚に原因がある「聞こえ」の障害、言語能力そのものの「言語」障害、頭の中では言語が構成されているにもかかわらず、発することが出来ない「発話」障害等がある。
　本書ではこれらを概括的に扱っており、将来言語聴覚士を目指す人は勿論のこと、言語に障害をもつ子どもに接する教師、保護者にとって良いテキストとなる。
　構音、音声、流暢性、言語、聴覚とそれれぞれの障害に関して児童と成人とに分けて、原因、診断、治療法に触れている。
　さらっと読み終わると言うよりは、一度目を通した後、手元に置き、症例に直面したとき再び調べるという使い方が出来るだろう。