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ピアノ・テクニックの基本 の商品レビュー

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2012/01/19

ピアノのテクニックを、経験者や教師に向けて説いている。 2部構成で、1部はテクニック・表現について。2部は各時代の表現について。弾く曲がどの時代の曲かによって、演奏方法を変えるべきであるという。 中身が濃くてかなり参考になった。 クラシックの世界では、作曲者の意図を再現...

ピアノのテクニックを、経験者や教師に向けて説いている。 2部構成で、1部はテクニック・表現について。2部は各時代の表現について。弾く曲がどの時代の曲かによって、演奏方法を変えるべきであるという。 中身が濃くてかなり参考になった。 クラシックの世界では、作曲者の意図を再現するのが最も大切で、そのために作曲者の他の作品や人生や環境まで学んだりすのだが、当時の音楽界と演奏方法もやはり大事なのだと思った。 しかし一般の人からみると、今聞く私たちの心にどれだけ響くかが大切で、時代ごとの特徴を守るのはどうでもいいんじゃないかとか思ってしまうこともあると思う。 ていうか昔と今じゃ使っているピアノの構造とか機能も変わってたりしてるわけだし。 当時はピアノもどんどん新機能が出てて、同じ作曲者でも前期と後期で違ったり。 まあどちらになりすぎるのもあれだが、より上を目指すなら、時代ごとの演奏方法や作品の意図を学び勉強し自在に弾けるようになった上で、さらに観客への訴え方や個性の出し方を磨くという、守・破・離のような態度が大切なのではないかという、結局月並みな結論に至ったのでした。 以下メモ 初見大事。左手を先に見る。左が指揮者。初見したやつはその後弾かない。 オクターヴの手は2-5の指をつけたようなパー(扇形)。早いオクターヴはバスケのドリブル。 長い音に向かっていくようなフレージングが基本。息継ぎ。音符と音符の間にポルタメントをイメージ。音を押しっぱなしレガート。 フィンガリング大事。研究。書き込み。 音楽は流れ込むもので流れ出すものではない。全ての音はその次の音のための準備。 曲を研究し、表現方法を選ぶ。言われるがまま、プロのマネはだめ。 バロック バロック時代には、連続した16分音符や8分音符を付点リズムにして演奏するのが習慣。スィングとよく似ている。 演奏者が装飾を自由に。装飾は拍の前でなく、拍と同時にはじめる。 トリルは上の音から。 強弱が出せないので、大事なところは装飾した。 古典派 フォルテピアノは音が小さい。ppp~fくらい。古典派のfは音が大きいだけでなく、活力と生命力も同時にあらわしている。 曲の冒頭にあるイタリア語は、テンポも表すがむしろキャラクターやスピリットを表す。 装飾は拍の上からはじめ、トリルは上の音から。 ペダルは中央のEから下しかきかず、和音を保持させ右手をクリアにするためのものだった。なのでこの時代の曲を弾くときは、ペダルは音を混ぜるためでなく音を際立たせるために使う。スケールパッセージでは使わない。 前期ロマン派 多くのデュエットは、求愛の目的で作曲され、男女の手が絡み合うように作られた。 装飾は作曲者が細かく指定。拍と同時。 ペダルが色々と試されるように。 後期ロマン派 作者・演奏者によって様々。 以前の装飾はほとんど使われなくなった。 トリルは「緊張」を維持したり増加させるため。主音からはじまる。 古典派時代ではふたつの装飾音のうち、小さく書かれた方が重要で、その音を拍の上で弾き、強勢をおいてなめらかに主音へと移行する。しかし19世紀では、装飾音符は主音より弱く弾くことが多く、中には拍の前で弾く演奏家も。

Posted byブクログ

2010/06/01

ピアノテクニックは技術的なものではないことをわかりやすく教えてくれる名著です。ピアノ教師の立場から書かれていますが、ピアノを上達させたい人にはぜひ読んでいただきたい本です。大人であれば、ピアノをこれから始める人でも参考になります。ある程度、上達してから読み直すとより効果的でしょう...

ピアノテクニックは技術的なものではないことをわかりやすく教えてくれる名著です。ピアノ教師の立場から書かれていますが、ピアノを上達させたい人にはぜひ読んでいただきたい本です。大人であれば、ピアノをこれから始める人でも参考になります。ある程度、上達してから読み直すとより効果的でしょう。すでにある程度難しい曲を弾けるようになっている人は、今までの練習方法の見直し、次のステップに進む手助けになってくれることは間違いありません。

Posted byブクログ