ヌレエフの犬 の商品レビュー
天才バレエダンサーのヌレエフ晩年に寄添う犬オブローモフ(怠者)。ヌレエフの死後,犬が密かにダンス練習するのを老バレリーナが信じ難い気持ちで見守る姿が楽しくも切ない,複雑な気持ち。
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ロシアから亡命したバレエダンサ-のルドルフ・ヌレエフ(1938-1993)が、アメリカ人作家トル-マン・カポ-ティ(1924-1984)のパーティに顔を出して泥酔、置き去りにされていた見るからに怠惰そうな犬<オブロ-モフ>との出会い、ヌレエフ晩年の8年半を寄り添う「ヌレエフの犬」...
ロシアから亡命したバレエダンサ-のルドルフ・ヌレエフ(1938-1993)が、アメリカ人作家トル-マン・カポ-ティ(1924-1984)のパーティに顔を出して泥酔、置き去りにされていた見るからに怠惰そうな犬<オブロ-モフ>との出会い、ヌレエフ晩年の8年半を寄り添う「ヌレエフの犬」の哀切感あふれる物語。 エルケ・ハイデンライヒの「舞踏する犬」の虚実入り混じった語り口に、ミヒャエル・ゾーヴァの絵が面白味さを一層掻き立てる大人の絵本。
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ヌレエフの飼い犬の話で、名前は「オブローモフ」という。何しろ名前のように怠惰で毛色も薄汚れたようで眼はしょぼしょぼ、見かけからも取り得がないようだった。 ヌレエフとしてはこの犬を飼ったというつもりはなかったが、ニューヨークで開かれたトルーマン・カポーティのパーティで、酔いつぶれ...
ヌレエフの飼い犬の話で、名前は「オブローモフ」という。何しろ名前のように怠惰で毛色も薄汚れたようで眼はしょぼしょぼ、見かけからも取り得がないようだった。 ヌレエフとしてはこの犬を飼ったというつもりはなかったが、ニューヨークで開かれたトルーマン・カポーティのパーティで、酔いつぶれたカポーティと一枚の皿でシャンペンらしいものを飲んでいた。出会いはそういうことで、犬はヌレエフがフランス語で話しかけると反応をした。 カポーティの犬ではないという。誰かが置いていったのだ、君だろう、とカポーティがいう。 ヌレエフか帰ろうとしたらイヌがどこまでもついてきて、彼の犬になった。 その後カポーティは半年でなくなり、ヌレエフは8年半、「オブローモフ」はその後15年生きた。 ヌレエフと共にニューヨーくやパリで暮らし、彼が旅に出ると友人が世話をした。 バレエの稽古場にもついていった。ヌレエフは病気になり次第に衰弱して、犬にあれこれと話しかけた。 ヌレエフが亡くなった後、腫れ上がったような目をした「オブローモフ」を見つけた。 ヌレエフはオルガ・ピロシュコヴァに遺産を贈り犬を託していた、オルガは彼をあがめ彼と犬の世話をした。その後「オブローモフ」は彼女のアパルトマンで過ごした。 オブローモフは年取って、余り眠れなくなった。バルコニーでちょっとジャンプしてみた。練習すると少しずつ上達した。練習場で何度も見たことをやってみたかった。 オルガ・ピロシュコヴァは偶然優雅に踊る犬を見たことはだれにも話さなかった。 ヌレエフの誕生日にオルガ・ピロシュコヴァはお墓の前で踊って見せて欲しいといった。老犬は理解し、両足を着けて跳躍するガブリオーレでお墓を飛び越えた。 今ヌレエフの足元に眠っている。 ミヒャエル・ゾーヴァは、エルケ・ハイデンライヒのこの異例とも言える友情物語が持つおかしさと悲しさを、その文章にぴったりのイラストで際立たせている。 ヌレエフは、子供の頃からバレエを踊り続けている友人の熱狂的な話で知った。バレエの知識は今でもこの友人の受け売りで、公演の前には解説を聞くこともある。 高く軽やかに高く高く跳ぶヌレエフ、鍛えられた技でボレロを踊る映画も見た、彼の怠惰な犬と、彼に関わった人たちの余り知られないエピソードを読むのは楽しかった。 「オブローモフ」も読み返してみたい、そのうち。
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バレエダンサーのヌレエフの犬オブローモフの物語。 犬がバレエを踊ってしまうファンタジー。 挿絵が絵画のようでこの物語を色づけている。 エルケ ハイデンライヒ(著者)とミヒャエル ゾーヴァ (挿絵)のタッグが素晴らしい(´艸`*)
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ゾーヴァの絵がやはりすごい! ストーリーも虚実取り混ぜて惹かれるけれど 挿絵の力がすごいなあ 愛すべきブサイク犬 ≪ 憧れの バレーダンサー ぼくだって ≫
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虚実入り混じったお話。高名なバレーダンサーの飼い犬だったオブローモフの話。偶然出会った年老いたバレーダンサーのそばでその素晴らしい踊りを見続けた犬は飼い主の死後に。挿絵に描かれたオブローモフの姿が愛らしい。
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バレーダンサーのルドルフ・ヌレエフはオブローモフという名の犬を一匹飼っていた。ルドルフ・ヌレエフ亡き後、カポーティに渡り、カポーティ亡き後、バレリーナのオルガの手に渡る。彼女はある夜、ブローモフがルドルフのようにバレエを踊れることを知る。人のまえでは踊らない、ただルドルフのように...
バレーダンサーのルドルフ・ヌレエフはオブローモフという名の犬を一匹飼っていた。ルドルフ・ヌレエフ亡き後、カポーティに渡り、カポーティ亡き後、バレリーナのオルガの手に渡る。彼女はある夜、ブローモフがルドルフのようにバレエを踊れることを知る。人のまえでは踊らない、ただルドルフのように踊るのだ。これはオルガとブローモフだけの秘密だった。 最後までダンサー(?)として生き、ルドルフと共にいた犬の不思議なお話だ。
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犬がバレエを踊る―それも自主的に なんてことは実際にはあり得ないことだとしても 犬が芸術や美を理解しないとは・・・言い切る事は出来ないだろう そして、その美に対するオブローモフの憧憬と 芸術へ触れる機会を与えてくれた 今は亡き飼い主への、静かで深い思慕の力は もしかしたら、そんな...
犬がバレエを踊る―それも自主的に なんてことは実際にはあり得ないことだとしても 犬が芸術や美を理解しないとは・・・言い切る事は出来ないだろう そして、その美に対するオブローモフの憧憬と 芸術へ触れる機会を与えてくれた 今は亡き飼い主への、静かで深い思慕の力は もしかしたら、そんな奇跡を成し遂げてしまうものかもしれない そんな風に思いたくなる物語だ。 オブローモフの視点を通したバレエのレッスン風景の描写 あるいは、ヌレエフ亡き後に オブローモフの世話をしたピロシュコヴァが目にした 夜中のバルコニーでのオブローモフのバレエの練習風景には バレエ用語も出てくるので バレエの経験のある方なら その情景を思い浮かべる楽しみも更に広がることと思う。 オブローモフとヌレエフ、 ピロシュコヴァ それぞれの登場人物(犬^^;)が それぞれに敬意を持ちながら触れ合う「関係」が この物語に更に深い味わいを出しているように思う。 クリスマス・イヴの晩 ちょっと切なくて、 でも静かに深い感動に包まれた一冊だった。
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男性バレエ・ダンサーとして伝説を生きた故ルドルフ・ヌレエフ。彼がひょんなきっかけで出会うことになった愛犬の物語。 バレエが好きな人にはたまらないメルヘン。イラストも雰囲気を良く伝えています。
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実際にいたロシア人ダンサー、ルドルフ・ヌレエフと変てこな犬のお話です。犬がバレエを踊った!?真実は彼らだけが知る。「ちいさなちいさな王様」のゾーヴァさんが絵を描いてます。
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