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時代の証言者(5) の商品レビュー

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2017/03/12

 本書は、読売新聞解説面に掲載されている「時代の証言者」の中から「政と官・後藤田正晴」編(2004年6月29日付から8月3日付までを加筆・修正したものである。  後藤田には、自らの著書のほか、伝記、回顧録など、多数、類書があるので、本書によって知る新事実というものがあるわけではな...

 本書は、読売新聞解説面に掲載されている「時代の証言者」の中から「政と官・後藤田正晴」編(2004年6月29日付から8月3日付までを加筆・修正したものである。  後藤田には、自らの著書のほか、伝記、回顧録など、多数、類書があるので、本書によって知る新事実というものがあるわけではないが、読んでいくと、ニュアンスが異なり面白い。 以下、備忘的に P5内務省に入って、アウトバーンの資料を翻訳したという話は、回顧録(上P32)にもあるが、本書では、「当時から内務省は高速道路計画の準備に着手していた」としている。 P10富山県での話。課員から給料を上げるように言われた話などは珍しい。 P14東京大空襲に遭遇した話、「日本が戦争を始めておいて、今さら虐殺だなんて僕は言いたくはない。これが近代戦争というものだから」という証言は重い。 P21神奈川県の経済部長に誘われた話、そのとき僕が「引き受けましょう」と言って再び神奈川県庁に行けば、いずれ神奈川県の知事になっていただろうね、知事を辞めたあとは、恐らく参議院議員になっていたんではないかな、とひそかに思う。 P76憲法改正について、「今年(2005年)で制定から59年。賞味期限は来ているんだね。だから僕は変えていいって言うんだ。だけど今言ったような基本を変えたらいかんよ。九条だって、第一項はそのままでいい、第二項は立ち入りすぎている。変えていい。」

Posted byブクログ