氷壁 の商品レビュー
ナイロンザイル事件、松濤明の遭難など複数のモチーフがある小説。ナイロンザイル事件のことは知らなかったが、20年近くも危険性が黙殺され続けた上に今のPL法成立につながったこと、小説からそれほど間を開けず公開された映画のメガホンを取ったのが故・新藤兼人監督だったということに感じるもの...
ナイロンザイル事件、松濤明の遭難など複数のモチーフがある小説。ナイロンザイル事件のことは知らなかったが、20年近くも危険性が黙殺され続けた上に今のPL法成立につながったこと、小説からそれほど間を開けず公開された映画のメガホンを取ったのが故・新藤兼人監督だったということに感じるものがあった。 山の話は最初と最後だけなので山岳小説という趣ではないし、松濤明という登山家の人生に触れるには「風雪のビヴァーク」のほうがいいけど、主人公とその上司「常盤大作」との関係性が魅力的で惹きつけられた。この時代の「カイシャ」全般がそうだったのか、小説のための脚色なのか。時代が違う、と言ってしまえばそれまでなのかもしれないけど、羨ましくもある。
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山岳小説としてとても面白かった。穂高岳の地図を片手に読んでしまった。是非訪れてみたい。 ストーリーは冬山登攀と、その冬山登攀で起こった事件、その山男たちのを取り巻く人間模様。 グイグイと引き込まれていったが、登場人物の心理などとても昭和感じがした。昭和30年代?が舞台なんだから当...
山岳小説としてとても面白かった。穂高岳の地図を片手に読んでしまった。是非訪れてみたい。 ストーリーは冬山登攀と、その冬山登攀で起こった事件、その山男たちのを取り巻く人間模様。 グイグイと引き込まれていったが、登場人物の心理などとても昭和感じがした。昭和30年代?が舞台なんだから当たり前だが、少し理解できない部分もありそのような時代だったんだなと感じた。 山への憧れ畏怖は今も昔も変わらないもののように心に響いた。
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おもしろい。すぐに引き込まれて、すいすい読めた。本を読んで寝不足になるのも久しぶり。もっと井上作品を読みたくなった。
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登山家の話。 女性問題を抱える親友を山で失ってしまう主人公がその原因と思われるナイロンザイルの検証と親友への義と女性への想いも交わり、悩みつつも山へ向かっていく。 職場の支店長の視点で登山とは何かを問いている。 描かれているものは何か? 山という絶対的なモノへの畏怖、憧れ、尊厳と...
登山家の話。 女性問題を抱える親友を山で失ってしまう主人公がその原因と思われるナイロンザイルの検証と親友への義と女性への想いも交わり、悩みつつも山へ向かっていく。 職場の支店長の視点で登山とは何かを問いている。 描かれているものは何か? 山という絶対的なモノへの畏怖、憧れ、尊厳とそれに対照的な市井の人間味であろう。 ただ小説のなかに登山家のなぜそこへ向かうかの精神世界か描かれているとは感じない、また、ザイルをめぐる展開が話し全体のバランスからは多すぎると感じました。
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冬山の絶壁登攀に挑む孤高の男たちの話・・・と思いきや、なんというか人間関係のしがらみの中で、どれだけ相手の思いを信じられるかを右往左往する人間ドラマでした。が、世間の俗さと登山の孤高さの対比に失敗して、最後は俗さが先行した感があり、主題がよく見えなかった。
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山描写より心理描写。時代のせいなのか、イマイチ理解出来ない心情多し。でもすごく近い感覚もチラホラ散見。
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仲間を信じる心を最後まで持ち続けた男(魚津)の話。「友は決して山で自殺などしない。」彼の情熱が周囲の人間を動かし、結果科学的な裏付けを得る。 しかしその裏付けに対して世間の関心が向けられることはなく、当事者らにとって不本意なままに事件は終幕を迎え、間もなく魚津は単独行にて命を落と...
仲間を信じる心を最後まで持ち続けた男(魚津)の話。「友は決して山で自殺などしない。」彼の情熱が周囲の人間を動かし、結果科学的な裏付けを得る。 しかしその裏付けに対して世間の関心が向けられることはなく、当事者らにとって不本意なままに事件は終幕を迎え、間もなく魚津は単独行にて命を落とすこととなる。ネオンに犯され赤く爛れてしまった空の下に生きる人間は、失意による自殺山行との見方を示す。 それでも魚津の人間性は、残された人に受け継がれ、その不名誉な濡れ衣を涙ながらに晴らすのだった。
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友人同士の2人の登山家が大晦日に穂高の氷壁に挑むが、ザイルが切れて一人が転落死してしまう。彼は不倫関係にある人妻との関係に終止符を打つために自殺したのか、それとも本当にザイルが切れたのか。自殺をするはずがないと信じる主人公は、ザイルの強度実験も行うが結局真相は不明。やがて無くなっ...
友人同士の2人の登山家が大晦日に穂高の氷壁に挑むが、ザイルが切れて一人が転落死してしまう。彼は不倫関係にある人妻との関係に終止符を打つために自殺したのか、それとも本当にザイルが切れたのか。自殺をするはずがないと信じる主人公は、ザイルの強度実験も行うが結局真相は不明。やがて無くなった友人の妹と結婚することを決意した主人公は穂高で待ち合わせの約束をし、危険なルートを制覇することに挑むが、無茶な行動でその命を落とす。 上高地から梓川沿いに登る穂高へのルートの描写が懐かしく、よみがえって来た。
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神々の山嶺に続き山岳モノを勢いで借りて読んでしまいました。再読とは言えかなり前に読んでいたので、もうほとんど忘れていました。NHKでドラマ化されてましたねそういえば。そうか、そういうラストだったか。本当に忘れていました。時代設定としてはかなり好みの昭和30年代だし、山岳モノだし、...
神々の山嶺に続き山岳モノを勢いで借りて読んでしまいました。再読とは言えかなり前に読んでいたので、もうほとんど忘れていました。NHKでドラマ化されてましたねそういえば。そうか、そういうラストだったか。本当に忘れていました。時代設定としてはかなり好みの昭和30年代だし、山岳モノだし、その上恋愛小説なのかどうかは私にはわかりませんが、山に生きた若者たちの姿ってことでしょうかねえ。孤高の人、氷壁、神々の山嶺、これ以外にオススメの山岳小説ってありますか。
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一日が終わって床に着く前の読書は自分に戻れる瞬間。いったん熟睡したにも関らず続きが気になり夢にまで出てきて再び深夜に読書再開した程の内容。時代が変わっても機材が進化しても山の危険は同じですよね。
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