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梟首の島(下) の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2019/12/10

集会、結社、出版が自由に出来なかった時代、士農工商、男尊女卑(形の上の話で、実質は相思相愛、むしろ女性上位だと思いますw)の時代から明治になり、自由民権運動が。官権、警察の弾圧と闘う新進気鋭な者たち、一方で昔気質のしきたりに縛られその殻を破れない者たち、そうした葛藤の中で、徐々に...

集会、結社、出版が自由に出来なかった時代、士農工商、男尊女卑(形の上の話で、実質は相思相愛、むしろ女性上位だと思いますw)の時代から明治になり、自由民権運動が。官権、警察の弾圧と闘う新進気鋭な者たち、一方で昔気質のしきたりに縛られその殻を破れない者たち、そうした葛藤の中で、徐々に自由な意見が言えるように、女性が男性にはっきり意見が言えるようになっていく移ろいを描いた作品でしょうか。坂東眞砂子「梟首の島(下)」、2005.12発行。

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2009/10/07

舞台は明治初期の土佐がメインです。自由民権運動の流れで後半は関東に移りますが、「梟首の島」である日本と、英国の留学生崩れ?などが交差して描かれ、むしろ現代との共通部分に惹かれました。 尊皇攘夷の幕末から明治政府となり、何が変わったか。圧制に苦しむ自由民権活動は、テロ行為に走る。僕...

舞台は明治初期の土佐がメインです。自由民権運動の流れで後半は関東に移りますが、「梟首の島」である日本と、英国の留学生崩れ?などが交差して描かれ、むしろ現代との共通部分に惹かれました。 尊皇攘夷の幕末から明治政府となり、何が変わったか。圧制に苦しむ自由民権活動は、テロ行為に走る。僕たちには学生運動が重なります。あの時期は、ロシア、中国の影響だと思ってましたが流れは自由民権から来てるのかもしれません。そう言うなら、京都での尊王浪士達の行動も似たものだったのでしょう。 結局は、僕も学校の歴史授業での偏見から抜け出してないのかもしれない。男女同権運動についてもありましたが、長い道だったんですね。文明開化の欧米化とは何だったのか、これは敗戦による民主化とは何だったのかという疑問に通じます。 なかなか読み応えがありました。さすが坂東さん(^_^)

Posted byブクログ